体裁を保つため「人前で子どもを叱る」親の葛藤 公共の場で騒ぐ子どもを「叱る」以外の方法

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例えば、

「食器をシンクまで運ぼうね」とお手本を見せながら一緒に運ぶ。

「このふきんで、テーブルを端からこんなふうに拭いてくれたら助かるよ」と一緒に拭く。

「それぞれのお箸をこの向きで並べようね」と一緒に並べる。

こんなふうにお母さんお父さんと一緒にやってみることで、お手伝いもずっと面白くなります。人に言われてやるのではなく、やる意味を見つけられると、さらに効率的なやり方を子ども自身が見つけるかもしれません。

家族の一員なら家事をするのは「当たり前」

そしてもっと根本的に大切なことがあります。それは、「家族の一員なら家事をするのは当たり前」という考えをもって子どもを育てることです。

『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

NGマンガとOKマンガの決定的な違いは、全員が家事に参加していること。お母さんお父さん(場合によっては、おじいちゃんもおばあちゃんも)子どもたち全員が当たり前に家事をする生活が理想ですね。

お母さん(あるいはお父さん)だけが料理したり片付けしたり掃除している間、他の人がリビングでくつろいでいるような家庭では、自分からお手伝いをする子には育たないと思います。それにそんなお父さん(あるいはお母さん)が、「手伝って!」と言っても、説得力はありませんよね。

あるお母さんが「手伝って!」と言ったとき、子どもに「それはママの仕事でしょ!」と言われたそうです。まだまだ今の日本では、「家事=お母さんの仕事」だと思われている面がありますね。

未来を生きる子どもたちには、男女関係なく家事をするのが当たり前だと育ってほしいものです。そう考えると「お手伝い」という言葉もそろそろ見直さないといけないのかもしれませんね。

POINT 家事は、「手伝って」するのではなく、家族全員が「当たり前に」しよう
NG ぼーっとしてないで手伝って!
OK (やり方を見せながら)こんなふうに順番に拭こうね。
天野 ひかり フリーアナウンサー、NPO法人親子コミュニケーションラボ 代表理事

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あまの ひかり / Hikari Amano

上智大学文学部卒業。テレビ愛知アナウンサー(1989~1995)。現在はフリーアナウンサーとして活躍中。フリー転向後はNHKの番組を中心に出演し、2008年3月まで教育テレビの番組『すくすく子育て』でキャスターを務める。自身の結婚、出産、育児と仕事の両立を経験したことで、子育ての重要性を認識。「NPO法人親子コミュニケーションラボ」を立ち上げる。子どもの自己肯定感を育むための親子のコミュニケーション力をのばす講座や講演を全国の自治体や幼稚園、学校、企業などで開き、今までの受講者は5万人以上。多くの父母から支持され「育児が180度変わった!」など感動の声が寄せられている

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