体裁を保つため「人前で子どもを叱る」親の葛藤 公共の場で騒ぐ子どもを「叱る」以外の方法

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自分からお手伝いする子になってほしい!

本書では「〜しなさい」と指示してやらせても、意味がないことをお伝えしています。もちろんそれはお手伝いの場面でも同じ。自分で考えて行動する。そんな子どもに育てることが大切ですね。「本当にお手伝いする子に育てられるの?」と半信半疑かもしれません。でも大丈夫です。

まずはNGマンガを見てみましょう。

『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』©天野ひかり(著)とげとげ。(イラスト)/ディスカヴァー・トゥエンティワン

このような感じが続くと「お手伝いして!」という言葉が、遊びを中断させられるイヤな言葉としてインプットされてしまいます。これは本当にもったいないことです。

それに、「お手伝いして!」という言葉では、子どもは何をしたらいいのかわからないのです。

自分自身に置き換えて考える

自分に置き換えて考えてみましょう。

例えば、新しいプロジェクトに「手伝ってほしい」と呼ばれて、途中から参加したとします。他のみんなは内容がわかっているから着々と進めていますが、自分には何の説明もない、一緒にやってくれる人もいない、となると何をしたらいいのかわからず戸惑ってしまいますね。

この状況は、急に親から「手伝って!」と言われた子どもと同じなのです。

プロジェクトの趣旨や目的がわかれば、考えながら手伝えるかもしれません。具体的に説明を聞きながら一緒に取り組めば、動きやすいし自分の役割が明確になりそうですよね。

子どもにお手伝いをうながす場合も同じです。

「お手伝いして!」という曖昧な表現ではなく、「何をどうしたらいいのか」という言葉を補って伝えてみましょう。最初は一緒にやるところからスタートするのがおすすめです。

OKマンガを見てみましょう。

『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』©天野ひかり(著)とげとげ。(イラスト)/ディスカヴァー・トゥエンティワン

OKマンガのように「お手伝い」を具体的な言葉に置き換えてみてください。

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