千鳥や、なすなか「ロケ芸人」テレビで増える背景 最近では意外性のある人選でも話題を呼ぶ

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前述の『マツコ&有吉 かりそめ天国』では、ロバート・秋山竜次の「実録・グルメ抗争」といった1人ロケだけでなく、加賀まりこや仁支川峰子といった大御所女優と芸人という“意外な組み合わせ”によるロケも人気を博している。

一方で、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)では、宮川大輔、イモトアヤコ、ロッチ・中岡創一らが活躍し、『アイ・アム・冒険少年』では、あばれる君やフワちゃんら、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)のチャレンジ企画では、オードリー・春日俊彰や鬼越トマホークら恒例メンバーが番組を盛り上げている。

この点を踏まえると、街ブラや食リポはある種の意外性を、体当たり系は過酷なロケをエンタメ化してくれる安心感を、演者に求める傾向にあるのかもしれない。

リアリティーのあるロケも増える

さらには、リアリティーのあるロケも増加。『有吉クイズ』(テレビ朝日系)では、テレビ用ではない素の有吉弘行の私生活に密着する「有吉のプライベート密着クイズ」が人気企画となっている。

また、今月からレギュラー放送されている『ヤギと大悟』(テレビ東京系)は、雑草に困っている民家を訪ね、ヤギのポポにその雑草を食べてもらい人助けしようというコンセプトのロケ番組だ。その過程で、千鳥・大悟とゲスト、地元民が交流を図っていくのだが、あくまでもポポを中心に演者が立ち回る姿が何とも新鮮である。

『新しいカギ』(フジテレビ系)では、レギュラーメンバーが学校を訪ねて生徒とかくれんぼ対決する「学校かくれんぼ」が定番企画となっている。10代の生き生きとしたリアクションと演者とのやり取りが支持されているのだろう。

今やテレビはロケ番組・ロケ企画が興隆を極めている。かつて大阪の準キー局や地方局で定番だったものが、キー局でも非常に強いコンテンツとなった。

2000年代までは、VTR映像に出演した芸人が「スタジオに呼べよ!」などと嘆いて笑いをとっていた印象が強い。この風潮が変わったのは、2014年にスタートした『いろはに千鳥』(テレ玉)からではないだろうか。地方局のロケ番組ながら、千鳥はジワジワと人気を獲得し、まずは業界関係者の間で話題となった。

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