千鳥や、なすなか「ロケ芸人」テレビで増える背景 最近では意外性のある人選でも話題を呼ぶ

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ロケ番組・ロケ企画の注目度の高さについて、なすなかにしの中西はこう語っている。

「(筆者注:テレビ関係者に)『ガヤ』(『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ系・2021年9月終了)のロケを見ていただいて『笑神様は突然に…』(同)につながった。で、『笑神様』で一気にドーンってこう世間の人に知っていただいて。そこで知られて『ラヴィット!』が広げてくれたんですよ」(2023年4月11日に放送された『証言者バラエティ アンタウォッチマン!』(テレビ朝日系)より)

『笑神様は突然に…』は、千鳥がブレークするきっかけの1つとなった番組であり、後続のかまいたち、見取り図も、この番組に出演し広く認知されることになった。そう考えると、まさになすなかにしは“千鳥路線”を辿ってブレークしたエリートと言える。

豪華なセットも不要でコスパもいい

制作費が縮小傾向にあるテレビ業界で、少数精鋭、豪華なセットも不要のロケ番組が増えるのはある意味で当然のことなのかもしれない。また、芸人の絶対数が増えたことで、地方番組を含めた需要と供給が成立する背景もあるだろう。

加えて、13~49歳の男女の個人視聴率を指す「コア視聴率」が重視されるようになり、若い世代と触れ合う企画が増えたことも考えられる。さらにコロナ禍を経ての解放感もあり、学生や地元民と交流する映像がより清々しく感じられる点も見逃せない。

こうした複合的な理由から、“ロケ芸人”の活躍が目立っているのではないだろうか。

鈴木 旭 ライター/お笑い研究家

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Akira Suzuki

2001年から東京を拠点にエモーショナル・ハードコア/ポストロックバンドのギターとして3年半活動。脱退後、制作会社で放送作家、個人で芸人コンビとの合同コント制作、トークライブのサポート、ネットラジオの構成・編集などの経験を経てライターに転向。現在、『withnews』『文春オンライン』『現代ビジネス』『FRIDAYデジタル』といったウェブ媒体、『週刊プレイボーイ』(集英社)などの紙媒体で記事執筆中。著書に著名人6名のインタビュー、番組スタッフの声、独自の考察をまとめた『志村けん論』(朝日新聞出版)がある。

 

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