「社員の意欲」が急低下する評価面談が生まれる訳 面談で上司が言ってはいけないNGワード

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こうした問題を避けるため、私が人事評価制度の導入をお手伝いするとき、「成長目標設定」⇒「チャレンジ面談」⇒「評価」⇒「育成面談」というステップで評価の運用をしてもらっています。

「成長目標設定」
まず、評価結果を踏まえて「チャレンジシート」というシートに次の成長目標を設定します。このとき、評価項目から選んで、その仕事内容のレベルや質を上げるためには何をすればよいかを具体的に設定するのがポイントです。上司も確認し、アドバイスしながらどんなことにチャレンジするのか共有します。

「チャレンジ面談」
ここが、部下に不満を抱かせない一番重要なポイントです。「チャレンジ面談」とは、上司と本人との間で毎月行う成長目標の進捗確認の場です。10~15分ほどの時間をかけ、成長目標設定で決めた目標とそのプロセスをちゃんと実行できたか、着実に仕事のレベルアップに取り組めているのかを確認します。これを評価者であるリーダーが自分自身の部下全員に実施します。

「評価」
こうして、日々の取り組み状況を毎月確認しているので、次のステップの「評価」をどうするか明確になりますし、部下も現状ではこのくらいの評価だろうなと予想できるようになってきます。

「育成面談」
評価結果を伝える面談は、人材育成を支援する場という位置づけです。この中で、評価結果を伝えるのはもちろんですが、チャレンジシートで設定する成長目標を本人と共有します。

納得度の高い人事評価制度が必要に

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こうしたプロセスをきちんと踏んで評価し、その結果を賃金に反映するようにすることで社員の不満は徐々に解消していきます。また、評価を通じて社員が成長を実感できるため、仕事に対するやりがいや自社での働きがいが持てるようになります。

その結果、定着率もよくなり全社員が着実にステップアップしながら組織の成長を支えてくれる組織の実現につながるのです。

コロナの感染状況が落ち着き、経済活動が正常化することで、人材獲得は一層競争が激化してくると考えられます。これからを担う人材を育て、獲得するために納得度の高い人事評価制度は、なくてはならない仕組みとなってくるでしょう。

山元 浩二 日本人事経営研究室 代表取締役

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やまもと こうじ / Koji Yamamoto

1966年福岡県生まれ。10年間を費やし、1000社以上の人事制度を研究。理念とビジョンを実現するための人材を育成する「ビジョン実現型経営計画」を開発、独自の運用理論を確立。「経営計画」と「人事評価制度」の設計・導入から運用まで支援するスタイルが特徴で、社員の納得度が9 割を超えるなど、経営者と社員双方の満足度が高いコンサルティングを実現。著書に『小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方』『小さな会社は経営計画で人を育てなさい!』『小さな会社の〈人を育てる〉賃金制度のつくり方』などがある。中小企業の成長・進化のための学びの場「みらい人材アカデミー」も運営。公式サイト

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