「社員の意欲」が急低下する評価面談が生まれる訳 面談で上司が言ってはいけないNGワード
安易なマネジャーの一言で優秀な若手が流出
「こんな対応じゃ、この会社でこの先やっていけそうにないな……」
中村(仮名)は、がっくりと肩を落とし、上司との面談が行われた応接室を後にしました。
中村が新卒で入社し、約8年間営業職として勤務した株式会社大竹事務器(仮称)は、オフィス関連機器や設備の販売、施工を手掛ける社員約80人の企業。この3年間、新型コロナの影響で、とくに関東エリアはテレワークが定着して賃貸オフィスの縮小が進みました。
大竹事務器もそのあおりを受け、大きく業績を落とし低迷が続いていたのです。直近3期の決算は、赤字、あるいは営業利益がほとんどない状態でした。
その間、会社は厳しい業績と財務状況を社員に公開し、「一緒に厳しい現状を乗り越えていこう」と協力を要請。2022年度は一時的に昇給ストップ、賞与も一律基本給の0.5か月分の支給という対処を行いました。
結果、業界の先行きに見切りをつけ退職した社員が1人出ましたが、ほとんどの社員は現状を理解し、営業活動の強化やコスト削減など業績改善に向け各自ができる範囲で献身的に取り組んでいました。
中村もその1人でした。中村の顧客も固定費となる事務機器などの削減や廃止を進め、既存先での売り上げは毎月減少していきました。そこで、中村はオフィス縮小にともなう移転をチャンスと捉え、そうした企業を見込み客として新規開拓営業を中心にシフト。
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