「評価者思考」の管理職が成果を出せない納得理由 質の高いアウトプットを生むリーダーの思考法

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すなわち、あなたが「評価者」なのか「学習者」なのかです。

アイデアを出そうとするときには必要な情報を入手しようとします。人の話を聞いたり本を読んだり、ネットで検索したりと、方法的には様々です。

その際、「評価者」は、その内容が「使えるか、使えないか」という視点で考えます。

評価者思考と学習者思考の違い

たとえば、部下50人の大企業の課長が、同じような立場の他企業の課長から聞いた部下育成の話を「まさにウチと同じ状況で使える」と思ったとします。しかし、公立高校の校長先生から聞いた若手職員育成の話については、「学校と民間企業は違うから使えない」と考えるでしょう。

「評価者」は、自分の置かれた状況にピッタリと当てはまる正解を手にすることを期待しています。したがって、接した情報に対して、すぐに役に立つものを「使える」と評価して取り入れ、そうでないものを「使えない」と評価して切り捨てるのです。

「使える」と思ってやってみても、うまくいかないと「やっぱり使えない」と再び切り捨てることになります。

「評価者」の思考はアイデアの源泉を自ら制限していることになります。そもそも、これだけ多様化、複雑化している職場環境において、いまの自分にピッタリと当てはまる正解を、誰かが都合よく提供してくれることなどまれだからです。

これに対して「学習者」は、たとえ校長先生の話であっても、「同じ人の育成として、応用できることがあるとすれば何だろうか?」と自分に問いかけます。どのような情報に対しても、そこに内在している本質的な意味や根底にある真理を抽出し、それを自分に適用できる形に変換しようとするのです。

もちろん、参考にできないものもあるでしょうが、「多様性を尊重しながらも、強みを引き出そうとする校長先生のアプローチは参考になる」「教育への使命感に対する職員の温度差をマネジメントする考え方はヒントになる」といった気づきが起きるかもしれません。

常に何か学べることはないかと自問する「学習者」は、「評価者」が気づかない多くの学びを手にすることができるのです。

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