東大生の親が「わが子に勉強を教えない」深い意図 教えるのが上手でも塾や学校に任せる場合が多い

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桜木先生は「自立が重要」という話をしていますが、まさに東大生の親御さんの家庭ではこの意図を持っています。子どもが勉強でつまずいて困っているときに、手を差し伸べてあげるのは簡単です。

ですが、それだけでは自分で立ち上がる力はつきません。いちばんいいのは、「自分で立ち上がれるように、一緒に考えてあげる」ことです。

答えを見て教えてはいけない

例えば、「毎朝1問ずつ苦手科目の過去問をコピーして親と一緒に解いた」という家庭がありました。親御さんが教えるのではなく、親御さんも一緒に解いていたというのです。そうして、できなかったところは見せ合うなどしていたそうです。

同じように、特定の問題でつまずいているときには、「どの問題? これか。どうやって解くんだろうね? 一緒に考えてみよう!」といって、答えを知っていたとしても教えず、一緒に考えてあげていたのです。

ここで、親御さんが答えを見て、「こういうふうにやるみたいだよ」と言ってはいけません。答えがわかっている状態で「こう解くのよ」と言われても、「いや、そもそもなんでその発想ができるのか、というところで悩んでいるのに」と思われてしまいます。

それに「できなくても、親が答えを教えてくれる」という感覚になって、自立できなくなっていってしまうのです。

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