「英語はできたほうがいい」と思う親の残念な盲点 人気講師「関正生」が早期英語教育に反対するワケ

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教え子ではないのですがもう1名紹介させてください。僕が中学生のときに通っていた塾の先生と今も親交がありまして、その先生の息子さんであるK君です。小中(公立)は野球に明け暮れ、野球漬けの毎日で勉強量は普通の小中学生よりはるかに少なく、初めて塾に通ったのが中3の夏になってからです。もちろん英語の先取り学習などいっさいやっていません(僕はその証人でもあります)。

中3から大学受験までは勉強に時間を割いて、北海道大学(医学部)に現役合格、現在5年生で、USMLE(アメリカ医師免許試験)のStep1に合格を果たした段階です(先日、海外実習に必要な自己PRの英文を読ませてもらいましたが、そちらも採用が決まったそうです)。早期英語教育をいっさい受けていないどころか、中3の初めまで学校の教科書でしか英文を見たことのなかった彼が、アメリカで医師になりつつあるのです。

以上、2名だけを紹介させていただきましたが、他にも英語を使いこなしている教え子はものすごくたくさんいます。許されるならそれだけで1冊の本にしたいくらいです。

成田空港のチェックインカウンターで僕の前にいた外国人に流暢な英語で説明をしていた航空会社のスタッフが、偶然教え子のMさんだったこともあります。彼女も高3当初はごく普通の高校生の英語力でしたが、必死に受験勉強をして大学に合格して、その後、英語力に磨きをかけた1人です。

紹介した人たちの3つの共通点

今回紹介した人たちの共通点として、「特別な英語教育を受けていない」「勉強・受験において一度は何かしらの挫折を経験している(特には触れませんでしたが)」「親はほとんど(僕から見たらまったく)手を貸していない」ということを僕自身が知っていることから紹介させていただきました。それぞれの望む道に進み、その中で見事に英語を使いこなしていると言えるでしょう。

この子たちが、もし英語を最優先していたら、今の姿はないだろうと僕は確信しています。もちろん「早期英語教育がいけない」ということではありませんが、こういった人たちがいくらでもいるということを紹介することは、今の「とにかく早いうちから英語を」という風潮の中で、きっとみなさんの参考になると思います。

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