今こそ危険「コロナ後→心臓病リスク急増」怖い訳 「最近、心臓病の急死の報道も多く…」理由は?

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アフターコロナの日本において、超高齢社会も相まって「心不全の発症率の増加」を危惧する声が高まっています。「心不全パンデミック」ともいわれる事態が起こってしまうかもしれないといわれています。

高齢者の増加に伴って「高齢心不全患者」が大幅に増えることが予想されている。これは「心不全パンデミック」とも呼ばれる(図表『100年心臓のつくり方』より)

これはなにも、高齢者だけの問題ではありません。その危機はみなさんの近くにも迫っているかもしれないのです。

「心不全」の要因となる「動脈硬化」は老化現象のひとつといえますが、背景には生活習慣が大きく関係するため、実年齢にかかわらず、個人差が非常に大きいのです。

つまり、血管力を低下させ、心臓に負荷をかけるような悪しき生活習慣が、「動脈硬化」を進行させて「心不全」のリスクを増大させ、その発症時期を早めることになるのです。コロナ禍でその懸念が高まっています。

先述したように、新型コロナウイルス感染症が収束に向かいつつあるいま、レジャーやスポーツなど活動の機会も増えつつあります。そのときにいきなり心拍数・血圧が急上昇して、心臓や動脈がダメージを受け、恐ろしい心血管事故を起こしてしまったら大変です。

悲しいことに、今年2月、5年ぶりに福島県いわき市で開かれた「第14回いわきサンシャインマラソン」で、20代の男性ランナーがレース中に倒れて救急搬送され、その後死亡したことがニュースで報じられました。死因はわかっていませんが、「心臓のダメージ」は、このような「突然死を引き起こす原因」ともなりうるのです。

起こってしまってからでは遅いのです。だからこそ、今日から生活習慣を見直し、「『心臓の健康』にいい生活」を心がけて、あなたの大切な心臓を、ぜひとも思いやってください

池谷 敏郎 医学博士/池谷医院院長

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いけたに としろう / Toshiro Iketani

1962年、東京都生まれ。医療法人社団池谷医院院長。東京医科大学医学部卒業後、同大学病院第二内科に入局。1997年、医療法人社団池谷医院理事長兼院長に就任。専門は内科、循環器科。現在も臨床現場に立つ。生活習慣病、血管・心臓などの循環器系のエキスパートとして、数々のテレビ出演、雑誌・新聞への寄稿、講演など多方面で活躍中。東京医科大学循環器内科客員講師、日本内科学会認定総合内科専門医、日本循環器学会循環器専門医。著書に『体内の「炎症」を抑えると、病気にならない!』(三笠書房)、『「血管を鍛える」と超健康になる!』『血管の名医が教える15歳若返る習慣』(ともに知的生きかた文庫)などがある。

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