今こそ危険「コロナ後→心臓病リスク急増」怖い訳 「最近、心臓病の急死の報道も多く…」理由は?

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 最新
拡大
縮小

考えてみて思い当たったのが、女性は朝いちばんに起きて、部屋がまだ暖まっていない寒いところで、朝食づくりや洗濯などの家事を行う人が多いということです。8人が急性心不全を起こした時間はすべて朝でした。

寒いところで急に活動をすると、血圧が急上昇して、動脈や心臓に過度の負担がかかり、このような不幸な心血管事故が起こってしまうのです。

しかし、ここで注意したい点があります。これらの血管事故は一見、寒波によるヒートショックで起こったように見えますが、その大もとにはやはり心血管事故の原因となる「動脈硬化の進行」があったはずです。

【2】コロナで一変した生活習慣により蓄積された「心臓ダメージ」

その原因こそが「生活習慣」です。

コロナにより拍車のかかった「過食」「運動不足」などの生活習慣が、「内臓脂肪の蓄積」とともに、「高血圧」「糖尿病」「脂質異常症」などの「動脈硬化の危険因子の悪化」につながります。このことは、「“太っている人”が知らない『心臓病』超怖いリスク」で詳しく解説しています。

さらに、一変した生活は「心の乱れ」を引き起こし、ストレスとなって自律神経に「よからぬ影響」 をもたらします

「心臓の健康」にとって大きなマイナス

これらは すべて「心臓の健康」にとって大きなマイナスです。

ここ数年のコロナ禍で、「動脈硬化を引き起こすような生活習慣」が根付いてしまったところに、急激な温度差などが起こると、このような「心不全の発症のきっかけ」となってしまうのです。

次ページ身近に迫る「心不全発症率増加」の危機
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT