｢Bing｣AIが作成したビジネスメールが秀逸すぎる 処理を的確な方向に導くための｢パン屑｣とは

この「もっともらしい選択肢を選ぶだけ」という部分を少し掘り下げてみると、よりAIとの付き合い方も深く見えるようになってくる。

元をたどれば計算機（コンピュータ）は、計算によって何かの答えを導き出す道具として誕生した。答えを出すには「解法」が必要だが、どんなに複雑なパラメータや計算手順があったとしても、最終的には決まった手順で正確に計算を行うようプログラムしておけば必ず決まった答え（正解）が導き出される。

「クイズを書いてください」と入力すると…

一方でGPTのようなAIが行っている処理には「明確な答えがない」。
ChatGPTで「友達と遊べるポップミュージックのトリビアに関するクイズを5つ書いてください」と尋ねてみよう。この質問に正解はないが、画面のような結果を出してくれた。なお、結果として表示されるクイズは同じ質問でも変わる可能性がある。

ChatGPTにはポップミュージックに関するさまざまな情報が蓄積されているため、この問題が選ばれたのは、情報を探索する際に適切な答えとして見つけた（人間ならば”思いついた”）順番に過ぎない。

そこで「もう少しマニアックなクイズを出してください」と応じると、今度はより難しい問題を作成してくれた。

同じように「日本のポップミュージックのクイズに絞り込んでください」とすれば、日本の音楽シーンでのクイズとなり、「答えを教えてください」と入力するとクイズの答えを教えてくれる。