生産性低い企業に共通する「ムダな時間の使い方」 やっても成果が出ない徒労感の原因はこれだ

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② 集中

集中が不可欠な業務もある。「報告書を書く」「研究のためのインタビュー調査を書き起こした資料を読み込む」「表計算ソフトのデータを検討する」といったものだ。これらの業務を行うときは、その作業に没頭しなくてはならない。上の空だったり、複数の課題に同時並行で取り組んでいたりすると、注意散漫になり、業務をやり遂げる能力が低下する。この種の業務を行う際は、認知能力を高いレベルで機能させる必要がある。そのためには、神経科学者が言うところの「脳の休息」が不可欠なことも忘れてはならない。

(出所:リンダ・グラットン『リデザイン・ワーク』)

協力精神に欠ける組織に多いタコツボ化

③ 連携

集中は基本的に個人単位の活動だが、私たちが実行する課題の多くは、ほかの人たちとの有効な連携を通じて成し遂げられる。たとえば、ほかの人たちの状況を尋ねたり、瞬時にフィードバックを行ったり、プロジェクトの進捗状況を把握したり、問題の所在を明らかにしたりといったことだ。連携がうまくいっていれば、人々は円滑に協調し合い、共通の目標に向けて努力する。目標志向で効率的に行動できるのだ。しかし、連携がうまくいかなくなると、たちまちチームがバラバラになり、プロジェクトがつまずき始める。

④ 協力

ほかの人たちと一緒に新しいアイデアや問題解決策を考案することが求められる業務もある。そのような業務に取り組むときは、高い参加意識を持ち、アイデアを仲間と共有しなくてはならない。

たとえば、新しい顧客への売り込みのために部署横断型のチームで行動したり、新商品開発のためのブレインストーミングを行ったりする場合がそうだ。人々が協力し合うと、異なる視点と知識が組み合わさり、ひとりの人間の能力を超えた成果を挙げ、真に創造的で革新的なアイデアを生み出せる可能性が出てくる。しかし、協力がうまくいかないと、人々は互いを信用しなくなり、ほかの人のアイデアに抵抗感を示すようになる。そして、その結果として、組織のタコツボ化が進む。

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