「認知症予備軍」が一発でわかる6つの重要サイン 「味つけ変わった」「小銭を出すの面倒」は注意

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人間の脳には無数の神経細胞があります。この神経細胞が何らかの要因で弱ることでMCIになり、神経細胞が完全に死んでしまうと認知症になります。一度死んでしまった神経細胞を生き返らせることはできません。ただし、弱っている神経細胞であれば、予防して回復させることができます。弱っている神経細胞を元気づけてあげることはできるのです。

認知症になると回復が見込めないのは、脳の神経細胞がほとんど死んでしまっているから。一方、MCIは、脳の神経細胞がまだそれほど死んでおらず、弱っている状態であるため、元気づけてあげることで正常な認知機能に戻る可能性があるというわけです。

知っておきたい「認知症」4つのタイプ

軽度認知障害を考える上で、認知症の正しい知識についても、知っておいていただきたいと思います。実は、認知症は1つの病気だけを指す言葉ではありません。認知症は、「病気の症候群」であり、100種類ぐらいあると言われています。

MCIは認知症の直前の状態ですから、厳密に言えば、MCIも同様に約100種類あるということになります。だからと言って、100種類を全部知っておく必要はまったくなく、知っておいてほしいのは、次の4つのタイプです。

1 アルツハイマー型認知症
2 レビー小体型認知症
3 血管性認知症
4 前頭側頭型認知症

認知症で一番症例が多い、つまり患者数が一番多いのがアルツハイマー型認知症です。アルツハイマー型認知症が、認知症全体の6〜7割を占めています。これまで述べてきたもの忘れという「記憶障害」は、どのタイプの認知症でも見られる症状ですが、レビー小体型認知症では、幻覚や妄想などの症状が出ることがあります。血管性認知症では、悲しくないのに泣いてしまう、あるいは、おかしくないのに笑ってしまうといった「感情失禁」と呼ばれる症状が出ることがあります。

それぞれのMCI段階でも、同様の症状が出ることがありますが、「見えないはずのものが見える」などと言い出したり、何を聞いても泣き出すようになったら、「これはおかしい」と家族が気づき、医療機関を受診するでしょう。このため、レビー小体型認知症や血管性認知症は、MCIの段階で発見しやすいと言うことができます。

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