「認知症予備軍」が一発でわかる6つの重要サイン 「味つけ変わった」「小銭を出すの面倒」は注意

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一方、発見が難しいのがアルツハイマー型認知症のMCIです。アルツハイマー型認知症は、誰もが明らかにおかしいと思うような症状がMCI段階で出ることは少なく、歩き方が不自然になるなどの運動系の障害もないため、健忘症によるもの忘れだと考えられて見逃されやすいのです。

MCIか否かを判断する「6つのチェックポイント」

認知症の6〜7割を占めるアルツハイマー型認知症は、MCIの段階で見つけるのが非常に難しいのですが、例えば、次のチェックリストの中で該当するものが2つ以上あるなら、MCIが疑われます。

MCIのチェックリスト
□1 料理をする際、同じ献立が続いたり味つけが変わってきた
□2 服装の流行や季節感を考えるのが億劫になった
□3 話し始めてから、何を話そうとしたのか忘れてしまう
□4   洗濯をしたあと、干すのを忘れてしまうことがたびたびある
□5 小銭を出すのが面倒で、お札で会計することが多くなった
□6 興味や喜びを感じる機会が減ってしまった

このチェックリストは、私の長い臨床経験の中で、特に頻度が高い事例をもとに、早期発見に役立つものを6つ選んだものです。自分のチェックにはもちろん、両親や親戚、友人などの周囲の人たちをチェックするのにも活用できます。

① 料理をする際、同じ献立が続いたり味つけが変わってきた

認知機能が低下すると、複雑で難しいことや、手間暇がかかることが面倒くさくなり、やりたくなくなってしまうということがあります。料理はこうしたことの典型であり、かつ毎日行うことなので、チェックしやすいと考え、リストに入れました。

夫婦2人のときには手の込んだ料理をつくっていたのに、パートナーを亡くし、1人になったとたんに料理をしなくなったという高齢者も多くいます。若い人でも一人暮らしだと「自分だけだから」と料理をせずに、インスタント食品やスーパーやコンビニの惣菜ですませるなど、食事がいいかげんになりがちですが、これは高齢者も同じです。

また、もの忘れがあると、調理中に塩や砂糖を入れ忘れたり、逆に塩を2回入れてしまったりして、味が変化してきます。こうなると、当然ながら、美味しい料理にはなりません。料理を美味しくつくれなくなったことで、かんたんな料理しかつくらなくなる、同じ料理ばかりになるということもあります。

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