また、iPhoneの場合、通信するためには「構成プロファイル」というファイルをインストールしなければならない。iOSの仕様上、この構成プロファイルは1つしかインストールできない。大手キャリアとMVNOは併存できるが、MVNOとMVNOという組み合わせだと、通信ができなくなってしまう。主回線がMVNOの場合、バックアップとしての使い勝手が落ちることは覚えておきたい。
mineoからも250円の新サービスが登場
日本通信やHISモバイルはドコモ回線のみだが、3キャリアから回線を借り、ユーザー自身が選べるMVNOもある。オプテージの運営するmineoだ。同社は、2月22日から月額料金がわずか250円の「マイそく スーパーライト」というサービスの提供を開始する。mineoは、KDDI回線のeSIMに対応していたが、同日からドコモ回線でのeSIMサービスも始める。ソフトバンク回線を選んだ場合は、SIMカードのみになり、eSIMは選択できない。
マイそくは、通信量別ではなく、速度別に料金を設定したサービス。2月22日に始まる250円のスーパーライトのほかにも、600円のライト、990円のスタンダード、2200円のプレミアムがラインナップされている。それぞれの通信速度は、32Kbps、300Kbps、1.5Mbps、3Mbpsとなる。ただし、正午から午後1時までは、いずれのプランでも速度が32Kbpsに制限される。通信が混雑する時間に使わせないことが、格安料金を実現できている理由だ。
新サービスのスーパーライトは、月額料金の安さから、バックアップ向きと言えるだろう。3キャリアから選択可能なため、自分がメイン回線として使っていない会社を選びやすいのもメリットだ。データ容量は無制限だが、32Kbpsだと、さすがにテキストだけのサイトを読み込むにもかなり時間がかかり、タイムアウトで通信が切断されてしまうケースもある。あくまでバックアップ用で普段は使わない回線と割り切っておいたほうがいいだろう。
いざ使うときには、通信速度の制限をオプションで解除することが可能だ。制限の解除は、1回24時間で330円。これを申し込むと、通常の容量別料金プランと同じ速度が出るようになる。金額は、先に挙げたpovo2.0のデータ使い放題トッピングと同じ。メインの回線が使えなくなった非常時に購入すればいいだろう。
金額的には、基本料が無料のpovo2.0と比べるとどうしても見劣りしてしまう部分はあるが、ドコモ回線やソフトバンク回線を選択できるため、普段、auやUQ mobile、povoを使っている人にはバックアップ回線としていい選択肢になる。また、データ通信のみでよければ、IIJmioのeSIM専用プランである「データプラン ゼロ」も、料金は月額165円と安い。こちらは1GBあたり330円の追加データ量を買う必要があるが、使うときだけで済む。一般的なMVNOと違い、構成プロファイルも不要なため、使い勝手がいいサービスと言えるだろう。
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