iPhoneはiPhone XSから、eSIMを採用。iPhone 13以降は、2回線ともeSIMで利用できる「デュアルeSIM」に対応しており、バックアップ回線を導入しやすい端末の1つだ。せっかくある機能を、生かさないのはもったいない。ここでは、比較的すぐに契約できるバックアップに向いたサービスを紹介していこう。
維持費0円の「povo2.0」
通信障害などが起こったときだけ活躍する回線は、保険のようなもの。何も起きなければ出番はない。そのために毎月何千円もかけるのは、もったいない。日々のコストを抑えるという観点で、現状、最安と言えるのがKDDIのオンライン専用ブランドであるpovo2.0だ。同サービスは、基本料が0円。ただし、そのままだと通信速度は128Kbpsに制限される。まったく通信できないわけではないが、テキストの読み込みにも時間がかかってしまう。
高速通信が必要な場合は、都度トッピングを購入する。トッピングには30日間有効な3GB(990円)や7日間有効な1GB(390円)などがあるが、バックアップ回線としていざというときに使うなら、24時間のデータ使い放題(330円)がお勧め。先のKDDIが起こした通信障害ほど長引くのはレアケースで、大抵の場合は1日以内に収まっているからだ。
なお、24時間と表記されているが、実際にはトッピング購入日の翌日いっぱいまで適用される。日付が変わってすぐに購入すれば、ほぼ2日間、データ通信が使い放題になる。回線品質はauやUQ mobileと変わらず、5GやeSIMにも対応しており、使い勝手がいい。iPhoneで使う場合、MVNOとは異なり、ネットワークに接続するための「APN」を設定する必要がないのも手軽と言えるだろう。通常は利用料がかからず、使いたいときだけ料金が発生するのはまさにバックアップ向きだ。
ただし、トッピングを180日間購入していないと、利用停止の対象になる。そのまま放置していると、自動で解約になってしまう。バックアップ用としてpovo2.0を使っている場合、半年に1回程度、忘れずにトッピングを購入するようにしたい。と言っても、利用停止措置を行うメールが来たら、トッピングを購入するだけ。「smash.」という動画サービスを1日見るためのトッピングなら、料金はわずか220円で済む。
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