「すぐ行動できる人」「できない人」の意外な差 やれない原因「脳の準備不足」はクリアできる

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外に出て少し歩くことは、脳を動かすスイッチが入りやすくなるだけでなく、いろいろないい効果があるということです。

脳番地エクササイズ3:見た文字をそのまま書き写す

パソコンやスマホの普及によって、文字を書く機会がめっきり減り、普段はほとんど紙とペンを使わないという人も多いでしょう。

ですが、鉛筆などを使って文字を書くことは、普段動かしていないカラダと脳を動かすいいエクササイズになります。

それも自分で文章を考えるのではなく、本や新聞の文章、般若心経など、見本を見ながらそのままていねいに書き写すだけでいいのです。

普段書かない漢字や覚えていない漢字を書く際には、見本を見ながら正確に書こうという配慮が働きます。また、ていねいに書こうとすると文字の大きさや並びにも気を遣うので、手の動きを微妙にコントロールする必要があります。

いろいろなことに配慮する必要があるため、運動系脳番地だけでなく、視覚系脳番地や理解系脳番地なども働くことになり、脳全体が少しずつ活性化されていくのです。

ここでも、あれこれ考えずに手を動かせることをする、というのが「すぐ動く」を引き出すポイントになります。

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指先を動かすことに慣れてくれば、動きにスピードが生まれます。カラダと脳はつながっていて、特に手指は「第二の脳」と言われるくらい密接につながっているので、手を動かせばやる気もそれなりに出てきます。

動きやすい手を持つことで、いざやるべきことが生じた時に、「動き出すスイッチ」を入れやすくなるわけです。

人の話をそのまま書き写すというのも、いいエクササイズになります。この場合は、ていねいに書くのではなく、乱雑でもいいので一字一句漏らさずに書き取ることを目指します。

テレビのニュース番組でアナウンサーが読むくらいのスピードなら、何とか書き写すことができるはずです。

こちらは、運動系脳番地と聴覚系脳番地を一緒に動かす方法としてもってこいなので、ぜひやってみてください。

加藤 俊徳 医学博士/「脳の学校」代表

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かとう としのり / Toshinori Katou

脳内科医、医学博士。加藤プラチナクリニック院長。株式会社「脳の学校」代表。昭和大学客員教授。脳科学・MRI 脳画像診断の専門家。1991年に、現在、世界700カ所以上の施設で使われる脳活動計測fNIRS(エフニルス)法を発見。1995年から2001年まで米ミネソタ大学放射線科で脳画像研究に従事。ADHD、コミュニケーション障害など発達障害と関係する「海馬回旋遅滞症」を発見。加藤式MRI 脳画像診断法を用いて、小児から超高齢者まで1万人以上を診断・治療。得意な脳番地・不得意な脳番地を診断し、脳の使い方の処方を行う。著書に、『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き』(ダイヤモンド社)、『一生頭がよくなり続けるもっとすごい脳の使い方』(サンマーク出版)、『1日1文読むだけで記憶力が上がる!おとなの音読』(きずな出版)など多数。

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