「食べ放題店ばかり行く男」と結婚した彼女の観点 8年余の婚活を「戦い抜いた」そして感じたこと

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「初デートも次も食べ放題の店」そんな出会いから始まった2人が結婚に至るまでの経緯とは?(イラスト:堀江篤史)

<覚えていらっしゃいますでしょうか? 実は、この度結婚しましてそのご報告をと思ってメールを差し上げた次第です。2人とも1976年生まれの46歳ってことで、言うまでもなく晩婚さんです!!(中略)ちなみに、飲み食いが大好きな2人ですので、大宮さんともバッチリ気が合うような気がしています>

千葉県在住の公務員女性、富田恭子さん(仮名、46歳)から元気なメールが届いた。筆者は12年前から読者交流食事会「スナック大宮」を東京や愛知、大阪などで毎月開いている。読者と楽しくおしゃべりしつつも晩婚さんなどの取材協力先を必死で探しているのだ。

そのことを恭子さんは覚えていて、わざわざ結婚の報告をしてくれた。フランス人形のような顔立ちの可愛らしい雰囲気ながらきっぷがいい女性である。

お祝いを兼ねて、東京・門前仲町の燻製バルをすぐに予約。約束の5分前に店に向かったら、恭子さんが大柄の男性と一緒に店の入り口をくぐろうとしているところだった。元スポーツ選手だという夫の明弘さん(仮名、46歳)は超がつくほどの体育会系。時間厳守が身についているようだ。

8年余の婚活を「戦い抜いた」恭子さん

挨拶と乾杯を交わすと、明弘さんは「うまい、うまい」と感嘆の声を上げながら燻製プレートを堪能し始めた。少し放っておいてよさそうなので、「単身海外生活10数年を経て8年余の婚活を戦い抜いた」と自称する恭子さんの話から聞くことにした。

「大学からアメリカに行き、大学院を卒業後は現地の学校で働いていました。ようやく日本に帰国したのは37歳のときです」

仕事だけでなくプライベートでも「子ども好き」だという恭子さん。20代の頃からアメリカ国内で日本人男性と10年間も付き合っていて、結婚して子どもを作りたいという気持ちもあった。

「でも、ビザがないと働けない私たちは職場を選べず、アメリカ国内での遠距離恋愛だった時期も長くありました。野心のある彼には『今のタイミングでは結婚できない』と言われ、仕方なく別れました」

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