生命保険各社の海外戦略が加速している。
グループ修正利益の4割となる1600億円を海外事業で稼ぎ出す――。2026年度を最終年度とする新たな中期経営計画で、さらなる海外強化を打ち出したのは、第一生命ホールディングス(HD)だ。
北米で稼ぐ第一生命
第一生命は2015年に米中堅生保のプロテクティブを買収。以後、各地で買収を繰り返し、プロテクティブを主軸とする北米を中心に海外事業の拡大を進めてきた。
1600億円の海外利益目標のうち300億円はこれから行うM&Aで上乗せする。残る1300億円の「およそ半分はプロテクティブを中心に北米地域」で稼ぐと、第一生命HDの菊田徹也社長は話す。
新中計で設けた戦略投資枠3000億円のうち2000億円前後は海外事業に振り向ける計画だ。早くも2024年4月には、同投資枠を使って団体保険事業を手掛ける米シェルターポイントを買収すると発表している。
シェルターポイントは、契約期間が1年といった短期の所得補償保険などで強みを持つ。短期契約は保険会社にとって、財務に対する金利変動の影響を抑えられる利点がある。
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