大手損保グループのトップ5人に、損保のあるべき姿などについて聞いた。
外貨建て保険の不適切な販売で金融庁から指導を受けた生命保険業界。他方、損害保険業界は「ビッグモーター」と「カルテル」の2大不正事案で経営の抜本改革を迫られている。
『週刊東洋経済』6月22日号の第1特集は「生保・損保の真価」。営業や収益の構造転換が待ったなしとなった両業界の最新事情を探る。
──政策保有株の解消はどのように進めていく方針ですか。
顧客企業の理解を得ながら丁寧に進めていくのが大方針だ。
保有目的を「純投資」に変更し、看板だけを安易に掛け替えるのではないかという懸念を持たれているようだが、それでは何の解決にもならない。そのようなことはまったく考えていない。
政策株は売却し、売却で得た資金は、保険の引受能力を高めたり、グローバルなリスク分散を図ったり、あるいは社会課題の解決に資するような投資に充てたりということを検討している。
本業支援はいっさいしない
──政策株を売却することについて、企業側はどのような反応をしているのでしょうか。
(新社長として)企業にあいさつ回りをしているが、企業側から純投資に看板を掛け替えてくれといった要請はまったくない。
──取引先への過度な本業支援も解消を進めるとのこと。過度かどうかの線引きはどのようにするのでしょうか。
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