「値下げ交渉」は断られてからがスタートの理由 WIN-WINが可能になる実践交渉テクニック

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4
拡大
縮小
STEP7 WIN-WINを実現する実践交渉テクニック

交渉の基本的なスタンスは、“誠意を持って、真剣に相手と向き合う”ことです。交渉を実施するうえで、具体的に体現すべき5つの交渉スタンスを確認しましょう。

【交渉するうえでの5つの心構え】

1.交渉相手の立場に立って交渉を行う

自分が相手の立場ならば、どうすればうれしいか、どうすればそっぽを向きたくなるか、つねに相手の気持ちに配慮する。

2.つねに交渉目的へ立ち返る

「プライド」「価値観の押し付け」「論破することへのこだわり」等余分な考えにより、交渉目的を見失わない。

3.時間をつねに意識する

タイムリーに連絡する、回答時期を区切る、相手のスケジュールを把握するなど、交渉するうえで時間は重要な要素である。

4.交渉相手との「暗黙の共通ルール」を意識する

論理的な伝え方をする、一貫性を持たせた条件や方針を取る、責任感のあるルールや取り決めをつねに意識する。

5.あきらめない。固定観念を持たない

どのような交渉や交渉相手であっても、最善を尽くし、絶対にできないと思わず、大企業相手であっても臆さない。固定観念を捨てあきらめずに交渉に挑めば、必ずベストな取引条件を引き出すことができる。

「早速打ち合わせ」になる前の事前準備

交渉の全体の流れは、以下の4つの段階があります。

【交渉の全体の流れ】
1.事前準備と情報分析
2.交渉シナリオの作成
3.交渉と条件協議
4.契約締結

一般的にサプライヤー企業に要望がある場合、または相手側から何かしらのリクエストが来た場合、「では、早速打ち合わせをしましょう!」という話になり、いきなり「3.交渉と条件協議」から始まる場合がほとんどではないでしょうか。何の準備や分析もなく、いきなり交渉に入っては、自社が望む条件を引き出し、交渉を優位に運ぶことは不可能です。

次ページ交渉の成否は事前の準備で決まる
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT