【ホクロとがん】安易な「レーザー除去」危険な訳 手足にできたものは大丈夫?4つの特徴を紹介

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除去したあとの傷は1週間から10日程度で治るが、傷跡が赤くなるため、元通りになるには半年程度かかる。傷による炎症がそのまま色素沈着するのを防ぐために、美白剤などでのアフターケアが必要となる場合もある。

また、切除後も母斑細胞の活性が残っていれば、紫外線を浴びることで再び色が出てくることがある。

足の裏や手のひらのホクロはがん?

ホクロが足の裏や手のひら、指の間などにある場合、「がんになりやすい」といった話を耳にしたことがある人は多いだろう。足の裏などにできやすいのは、皮膚がんの一種である悪性黒色腫で、メラノーマとも呼ばれる。

色素細胞のメラノサイトががん化したもので、皮膚のメラニン色素量が少ない白人に発生しやすく、日本人には少ない。悪性度は高く、転移しやすいのが特徴だ。先に挙げた基底細胞がんとは違うタイプのがんだ。

「悪性黒色腫にはいくつかのタイプがありますが、日本人の場合、最も多いのが『末端黒子型』で、足の裏や手のひら、爪にできます。よく“ホクロががん化した”と誤解されるのですが、正確にはホクロが直接がん化するのはまれです。悪性黒色腫はあくまで色素細胞の悪性変化で、早期の悪性黒色腫がホクロのように見えるということです」(川端医師)

ほかに、体にできるタイプで広く浅く広がる時期が続く「表在拡大型」、顔にできやすい「悪性黒子型」、突然ドーム状に盛り上がり、悪性度が最も高い「結節型」がある。末端黒子型や悪性黒子型は高齢者に多いが、表在拡大型は30~40代でも発症する。

悪性黒色腫は、外見上次のような特徴がある。

・形が左右非対称
・周囲との境界が不明瞭
・色が不均一
・直径7mm以上

「皮膚科医であればダーモスコープでだいたいの診断はつきます。ただし、足の裏や手のひらには『皮膚紋理(もんり)』といって特殊な線状の模様があるので、ホクロができるといびつな形になりやすく、早期の悪性黒色腫と足の裏のホクロの鑑別は特に難しい場合があります」(川端医師)

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