2022年音楽チャート「残響散歌」が制覇した理由 紅白にも出場、アニメとヒットの強い方程式
3位は男性シンガーソングライター・優里の「ベテルギウス」。2021年の首位だった「ドライフラワー」が5位と依然人気を誇る中、同曲をベテルギウスで超えてみせた。ストリーミングは2位、ダウンロード12位、カラオケも9位と多方面で強さを発揮している。
優里はYouTubeでカバー動画をはじめ、音楽以外の動画も精力的に発信している。ドライフラワーでファンになった層を取り込みつつ、新規ファンの拡大も続いているようだ。
「長く歌われること」もヒットの要素
なお、ドライフラワーは2年連続でカラオケ1位を獲得した。近年のカラオケは、新しい曲に出会い、拡散される場としての役割も果たしている。長く聴かれることに加え、「長く歌われること」もヒットの重要な要素といえるだろう。
そのほか、Official髭男dismは4位の「ミックスナッツ」をはじめ100位内に6曲を送り込んだ。Adoも『ワンピース フィルム レッド』の主題歌である「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」(作詞作曲・中田ヤスタカ)を含め10曲を送り込む大活躍。Vaundyも6曲がランクインした。
一方、オーディション番組出身グループでは変化も見られた。BE:FIRST、Kep1er、INIがランクインしたが、JO1やNiziUなどは100位圏外。育成段階から熱心なファンを獲得できるのが強みだが、リリース以降、継続してポイントを蓄積できない例もあった。上位進出には、聴き続けてもらう仕掛けや情報発信がうまく機能することが必須だ。
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