「社員も危機感を持て」の号令が機能しない理由 トップダウンもボトムアップもすでにオワコン

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魅力を感じたのは、それにより価値観に関する対話を増やせる可能性があるという点だった。私が運営するHSMアドバイザリーは、この取り組みで学んだことを土台に構築した方法論により、企業が社員とのコ・クリエーションを行って新しい働き方をつくり上げることを支援している。

対話を通じて社内に生まれた共同体意識

エリクソンは、スウェーデンのストックホルムに本社を置くテクノロジー企業。5G通信とインターネット・オブ・シングス(IoT)の分野でグローバルにビジネスを展開している。同社は変革を推進するに当たり、社員の参加に重きを置いた。

2017年、CEOに就任して間もないボリエ・エクホルムは幹部チームに対して、厳しいビジネス環境と精彩を欠く業績の下、自社がいかに深刻な試練に直面しているかを説明した。人材マネジメント担当副社長のセリーナ・ミルスタムは、こう振り返った。

「私たちは、もっと真のコ・クリエーションを取り入れたいと考えました。狙いは、集団の知恵を活用して、何が機能していて、何が機能していないのかを実践的に把握することでした」

そのための出発点と位置づけたのは、厳しい問いを発すること、そして実のある話し合いをすることだった。ミルスタムのチームはそのために3日間のプログラムを設計し、ただちに100人のグループで実施した。

最初は、3750人のリーダーとマネジャーが3日間にわたり、自社の未来と価値観について語り合った。2020年には、対話の参加者を大幅に増やし、新しい働き方について、そして新しい働き方が組織文化に及ぼす影響について話し合いたいと考えた。そこで、世界で働く9万5000人の社員すべてを対象に、ファシリテーターの人物が取り仕切る形のリアルタイムの対話に参加するよう呼びかけた。

2020年4月28日、新型コロナのパンデミックが始まって2カ月ほど経った時点で、1万7000人の社員が参加するバーチャル対話が行われた。話し合われたテーマは、2万8000件以上。

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