「社員も危機感を持て」の号令が機能しない理由 トップダウンもボトムアップもすでにオワコン

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社員の危機感を煽ることで変革を促す方法はどうか。「このままだと破産するから、これを実践しなくてはならない」とか、「このとおりに実行しないと、クビにするぞ!」などと言い渡すほうがシンプルにも思える。

「コ・クリエーション」という第3の道

私のロンドン・ビジネス・スクールの同僚であるコンスタンチノス・マルキデスは、CEOたちに次の考え方への賛否を尋ねた。

「社員に切迫感を持たせるためには、脅威が差し迫っていて、自社が存亡の機に直面していると理解させることが不可欠である」

74%のCEOが「賛成だ」と答えたというが、マルキデスによれば、とんだ間違いだ。「常に切迫感を持たせる」ためには、リーダーが変革の必要性を前向きな言葉で表現し、社員にそれを自分事と思わせる必要があるという。

そうすることで、社員が感情のレベルで変革にのめり込むようにすべきだという。私も危機感を煽るやり方には賛同できない。

一見するとトップダウン型が最善の方法のように思えるし、危機感を煽る手法にも魅力はあるが、いずれも人々に新しい働き方を実践させるために有効な手段とは言えない。もっと別のアプローチに目を向けるべきだ。

ボトムアップ型を採用する場合は、全社の人々がそれぞれどのように行動したいかを考えて、その意見を上層部へ吸い上げていくことになる。これでは大混乱が避けられないように思えるかもしれない。

中間的なアプローチもあり得る。リーダー層が大きな視点と戦略を示し、それを全社の人たちのアイデアや知見やエネルギーと組み合わせればいい。言ってみれば、「コ・クリエーション」の道である。

これを実践するのが難しいのは、仕事のリデザインの多くの要素がそうであるように、意識的に取り組むこととデザイン思考を実践することが強く求められるためだ。具体的には、テクノロジーを利用して大勢の社員を取り込み、新しい働き方を生み出そうとすることだ。

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