「奨学金って踏み倒すことはできないですか? いくら、勉強のために借りた額とはいえ、一般企業に勤めながら返すには結構デカい金額だと思うんですよ」
これは奨学金を借りたことのない人から、筆者が言われたことのある問いかけだ。他には「結婚して名字が変われば逃げ切れる、と母に言われたことがあります」と奨学金返済当事者に聞いたこともある。
かつては教職員などになれば返済が免除される制度があったが、おそらく、それが拡大解釈されてしまったのだろう。
しかし、奨学金はもはや「国が管理しているローン」といえる代物であり、3カ月でも返済を滞納していると、ブラックリスト(信用情報機関)に登録されてしまう可能性だってある。
ともすれば、クレジットカードも作れなくなり、賃貸物件の審査に落ちることもあり得るのだ。
画一的すぎる制度、運用をもう少し柔軟にしてほしい
「奨学金制度がないと今の人生はなかったし、そういう意味では感謝しています。自分の見通しが甘かったのも事実です。なので、制度批判や責任転嫁をするつもりはありません。ただ、画一的すぎる制度、運用をもう少し柔軟にしてほしい。それだけなんです」
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