3つめは「ものの『配置』をひと工夫する」ということです。
「配置」のひと工夫は、対象物を画面の「下のほう」に置くことです。
同じものでも、画面の「中央」に置くのと、画面の「下のほう」に置くのとでは、見え方に違いが出てきます。画面の「下のほう」に置くことで、対象物は「より手前にある」ように見えます。
また、「オーバーラップ(重なり)」を使った「配置」をすることで、絵に「奥行き」も出すことができます。「オーバーラップ」とは、対象物の後ろに、重なるように少しずらして描く方法です。
たとえば、重なった球体を「オーバーラップ」を使って描いてみます。画面の「下のほう」に球体をひとつ描き、もうひとつは、一番下の球体より後ろに「少し小さく」「少し上」に配置して描きます。
後ろの球体を「オーバーラップ」で描いたことによって、画面下の球体が「さらに手前にある」ように見え、重なった球体の絵に「奥行き」が出てきます。
このように、「配置」に簡単な「ひと工夫」をするだけでも、「奥行きのある絵」を描くことができるのです。
「超基本ワザ」は500年以上も前から引き継がれた技術
「3つの超基本ワザ」を紹介しましたが、これらは500年以上も前から伝わる超基本的な技術です。これまでの多くのアーティストたちも、この技術から「立体的な表現」ができるようになったのです。
「誰でも絵が描けるようになる」と、わたしは信じています。絵を描くことは、読み書きと同じように「技術」なのです。そして、なんといっても、絵を描くのは楽しいことなのです。
「多くのアーティストと同じ技術を身につける」と思うと、なんだか自信もわいてきそうですね。「絵が描ける人」を今年の目標のひとつにして、みなさんがステップアップできる1年になることを願っています。
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