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次世代パワー半導体は、CO2を含む温室効果ガスの排出をゼロにする「カーボンニュートラル(=脱炭素)」を実現するためのキーデバイスです。

まずは、「パワー半導体」の役割についてご説明しましょう。

半導体は、集積回路に情報を格納する役割をするもので、人間の体に例えると「頭脳」にあたります。

これに対してパワー半導体とは何かというと、電力を調整するための半導体で、電流や電圧、周波数などをコントロールします。これは人間に例えると、血流や血圧、脈拍などをコントロールする「心臓」にあたります。

日本は「次世代パワー半導体」領域で世界と勝負できる

従来の半導体は、頭脳の部分を最先端にすることに主眼が置かれていました。

ところが、「どんなに頭がよくても、心臓の部分でうまくコントロールができず、電力ばかり消費してしまうならば、意味がないじゃないか」「それならもっと心臓のコントロール機能をアップさせることのほうが大切なのではないか」ということになりました。

そこで、現在は「パワー半導体」に主眼が置かれているという経緯があります。

かつて日本は、従来の「頭脳としての半導体」で世界のシェア約50%を誇っていました。ところが技術がどんどん海外に流出してしまい、現在では約10%にすぎません。

自国の大切な技術として守っていかなければならなかったものを失ったことで、日本経済は元気がなくなっていったのですが、次世代パワー半導体で日本は再びリーダーシップを取れるのではないかと私は思っています。

次ページ日本の技術が非常に得意とする「パワー半導体」
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