西岡:僕は前に上梓した『東大思考』という本で、英単語を覚えるときには「語幹」から攻めるべき、ということを書きました。例えば「com」は、「一緒」という意味合いですが、「カンパニー」「合コン」「コミュニケーション」などにも使われているなと関連付けていくと、勉強するハードルが下がると思うのです。
身近な「ロールモデル」を設定する
5:適切なロールモデルを置く
嶋田:適切なロールモデルを置くというのも大事なことかもしれません。
スポーツはそうですよね。例えば、このサッカー選手のようになりたいなど目標があります。それがロナウドではちょっと難しいですが、先輩や上司、あるいは自分の知りたいことに詳しい人など、ビジネスパーソンのモデルになる人は身近にいると思うのです。分野ごとに何人いてもいいでしょう。
その人の行動自体から学べますし、「どんな本を読んでいるんですか、お勧めはありますか」などと質問することもできます。伸びる人は、そういうことも積極的にやっていますね。
質問された人は一瞬面倒に思うかもしれませんが、「言われてみれば、こういうことをしたかな」などと、案外教えてくれるものです。言語化を手伝うことになり、かえって感謝されることもあります。
ですから、必要以上に遠慮したりせず、周りの人をうまく使うといいですね。
西岡:僕も2浪したときは、東大に合格した友人たちに勉強のやり方を聞きまくって、マネしまくりました。あれもある意味、ロールモデルだったんですね。
(後編に続く。構成:泉美木蘭)
嶋田 毅
グロービス経営大学院教授、グロービス出版局長
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しまだ つよし / Tsuyoshi Shimada
グロービス経営大学院教員、グロービス出版局長。東京大学理学部卒業、同大学院理学系研究科修士課程修了。戦略系コンサルティングファーム、外資系メーカーを経てグロービスに入社。累計160万部を超えるベストセラー「グロービスMBAシリーズ」のプロデューサーも務める。著書に『MBA 100の基本』『ビジネスで使える数学の基本が1冊でざっくりわかる本』『KPI大全』(以上東洋経済新報社)、『グロービスMBAミドルマネジメント』(ダイヤモンド社)など。経営戦略、テクノベート・ストラテジー、研究プロジェクトなどの講師を務めるほか、各所で講演なども行っている。
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にしおか いっせい / Issei Nishioka
1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。
そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。
著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。