「無駄なこと」「寄り道する」人が仕事も成功する訳 「効率ばかり」求める人はダメ!大事な視点は?

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本記事で繰り返してきたように、充実したキャリアに必要なのは、「効率性」ではありません。

それよりも、世の中の変化に柔軟に対応するために「普遍性が高く、主体的な学び」を続けることです。

リスキリングなどで新たなスキルを身につけるときも、「効率重視」では「学びの深み」が失われ、普遍性が低下します

ケースごとにいちいち「この場合はどうするんですか?」と質問する人になり、しまいには「少しは自分で考えろよ」と言われてしまいます。つまり、応用力が育たないのです。

一方、「なぜそうなのか」「何が本質か」「その背景には何があるのか」などを深く考え、学ぶことで、そのケースやその仕事以外でも活用できる引き出しが増え、応用力が育つのです。

「無駄なこと」「寄り道」が「応用力」を育てる

マーク・トウェインの有名な言葉に「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」というものがあります。

個別のスキルや事象の後ろにある「韻」、つまり意味合いを自分で腹落ちさせながら学ぶ「独学力」が大事なのです。

みなさんも、「効率」ばかりを求めるのではなく、無駄なこと」「寄り道」をしながら、「普遍性が高く、主体的な学び」を続けてください

そうすることが、結果として、いまの時代に必須の「応用力」を育て、自分らしい「キャリア自律」を実現していくことにつながる、と長年キャリアを研究してきた筆者は確信しています。

高橋 俊介 慶應義塾大学 SFC研究所上席所員、キャリア論の第一人者

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たかはし しゅんすけ / Shunsuke Takahashi

1954年東京都生まれ。東京大学工学部航空工学科を卒業後、日本国有鉄道に入社。プリンストン大学工学部修士課程を修了し、マッキンゼー・アンド・カンパニ-東京事務所に入社。1993年に世界有数の人事組織コンサルティング会社である米国ワイアットカンパニーの日本法人ワイアット株式会社(現ウイリス・タワーズワトソン)の代表取締役社長に就任。社長退任後は、個人事務所ピープルファクターコンサルティングを通じ、コンサルティング活動や講演活動、人材育成支援等を行う。2022年4月より慶應義塾大学 SFC研究所上席所員。キャリア形成、人材マネジメント、リーダーシップ、働き方改革などに確かな知見を有し、本質を見抜く目に定評がある。

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