「"好き"を仕事にしたい人」が知らない4つの真実 「幸せな人生」「仕事の満足」にもっと大事なこと

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【1】「好きなこと」「憧れの仕事」=「自分に向いている仕事」とは限らない

1つめは、「好きなこと」「憧れの仕事」=「自分に向いている仕事」であるとは限らないということです。

「好き」や「憧れ」にこだわりすぎた結果……

「好き」や「憧れ」にこだわりすぎれば、どうなるでしょうか。

「好きな仕事をするため」という理由のみで転職を繰り返したり現在の仕事が「好きではない」という理由のみで意欲を失ったりすれば、キャリアの迷子」になりかねません。

もちろん成功する可能性もありますが、往々にして「自分が憧れる仕事」は「多くの人が憧れる仕事」でもあり、なおかつその仕事に就ける人が少なければ、実現の可能性は低くなるでしょう。

また、「一直線に目標の仕事に就く」といった「最も無駄のないキャリア」にこだわるのは、「無駄」がないだけに、状況が変化したとき「最も脆弱なキャリア」になります。

それに、「憧れの仕事」に就けたとしても、実はその仕事が「自分に向いていない仕事」というケースも、実際にはよくあることです。

【2】「好き」や「憧れ」が長続きするとは限らない

2つめは、「好き」や「憧れ」が長続きするとは限らないということです。

いま自分が「好き」「憧れ」と感じることは、5年後、10年後も本当にそのままでしょうか?

とくに社会に出る前の時点で、「自分に向いている仕事」を簡単に判断することはできませんし、仕事を始める前に「好きだと思う仕事」=「向く仕事」とは限りません

仕事は「数十年にわたって『人生の核』となるもの」であり、「好き」や「憧れ」が長続きするとも限らないのです。

採用の際、エントリーシートや面接で「入社したら5年後、どんな仕事をしていたいか」「10年後の目標を述べよ」などと答えさせる企業は少なくありません。

しかし、変化の激しい時代においては、半年先、1年先さえ予測できません5年後の人事権もない採用担当者がそれを答えさせるのは、あまりにも無責任といえるのではないでしょうか。

「○年後にこうなっていたい」というような「ゴール逆算型」のキャリア形成は、「メンバーシップ型雇用」か「ジョブ型雇用」かに関係なく非現実的です。何度も言いますが、いまのような変化が激しい時代に、先のことは誰にもわからないからです。

たとえ「ジョブ型雇用」であっても、「5年先、10年先にその仕事が必要とされているのか」「そもそも自分に適性があるのか」という問題があります。もっと言えば、「ほかにやりたい仕事」が見つかることも少なくないのです。

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