──ルールを決めるとなると、たいてい決裁に1カ月を要し、それから導入という動きになりがちですが、大変なスピード感ですね。
当社は成功のコンセプトの1つに「スピード!!スピード!!スピード!!」という標語を使っています。成長のためには、時間をムダにしたくないという考えがとても強いのです。
そもそも1週間たてば状況は変わるわけですから、導入1週間後に問題があればそこで変えればいいじゃないかと考えます。撤回することを悪とは考えない。むしろ、動かないことこそが悪でしょう。
そのため100人が100人、必ず納得するルールにはなりません。
しかし、データを見ればルールに納得できない、あるいは条件から外れた人も「自分の感覚とは違ったけど、全体はこうなっているんだな」とわかります。そして、少数派の人の課題感をさらに分析することでルールを少しずつ調整していけばよいわけです。
こうして日々柔軟にルールを変えていくことが、創業以来の企業文化の1つとして定着してきました。
上意下達と風通しの両立
──経営陣のメッセージはどのように浸透させていますか?
毎週月曜日の朝、全社員が参加する朝会があります。
そこでは楽天の代表取締役会長兼社長である三木谷浩史が登壇し、経営の数字や今週の出来事、経営者として考えていることなどを話し、Q&Aの時間も設けます。この時間が経営の近さ、風通しのよさを作っていますね。
朝会で「明日からこういう取り組みをやります」と言えば、その場でみんなに伝わりますし、翌日から実行できます。少なくとも1週間あれば全体に浸透します。(つづく)
(構成:泉美木蘭)
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