メルカリ「働き方改革」先進企業になる納得の理由 これができないと人材獲得競争で泣きを見る

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──実際にライフスタイルは変化しましたか?

はい。かなり柔軟に働けるようになりました。早朝から働き、早めに終わる人もいれば、15時ぐらいで切り上げて、家の用事をこなしてから、また夜に働くという人も少なくありません。

メルカリVP of HR Marketplaceの山本真一郎氏

私自身は、毎日19時頃に切り上げて、必ず家族と夕食の時間を過ごし、子どもが寝ついた後に仕事を再開するというパターンが多いですね。週2日程度は、私が夕食を作っているので、その日は18時頃に切り上げています。

出社は週に1日程度です。会議だけで1日のスケジュールが埋まる日は、在宅のほうが効率良く感じますが、社員が集まる会議など、人と会える日は出社することにしています。

コロナも落ち着いてきたので、金曜の夕方から軽食を出し、みんなで集まることもあります。会社に来ること自体がリフレッシュになっていますね。

私は、前職が外資系企業だったので、比較的働き方のコントロールができる環境にいました。それでも、メルカリに来てからは、自由度、実現度はもとより、人生満足度も高まったと言えます。

とくにメルカリは、海外の人材が多いという背景もあり、柔軟な働き方を提供することによって、採用を有利に進めることができています。

東京のフリマアプリ事業のエンジニア組織は、半数以上が外国籍ですし、東京のオフィスでも、50カ国以上から社員が集まっています。

テック業界は、人材獲得競争がかなり苛烈で、エンジニアやプロダクトマネジャーとして優秀な人を採用しようと思うと、日本国内だけではなく、海外にも目を向けなければなりません。

いろんな国の人に興味をもってもらい、パフォーマンスを発揮してもらうためには、最適な環境を作っていく必要があります。

リモートワーク非推奨を転換できた理由

──御社はもともとリモートワークが進んでいたのでしょうか?

いいえ、もともとはリモートワーク非推奨でした。ベンチャーのスタートアップですから、当初は、バリューを浸透させるためにも、会社としての一体感を大切にしていたからです。

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