高コスパ!スーパーの肉で「絶品ステーキ」作る技 一工夫で大変身、ガーリックライスのレシピも伝授

✎ 1〜 ✎ 22 ✎ 23 ✎ 24 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
ステーキ&ガーリックライスの材料(2人前)
●ステーキ
ステーキ肉     350g程度
塩         適量
オリーブオイル   大さじ1
●ガーリックライス
ご飯        300g
サラダ油      大さじ2
にんにく      2片(薄切りにする)
ステーキしょうゆ  大さじ1
鰹節        4g
大葉 3〜4枚
黒胡椒 適量

牛肉に薄く塩を振ります。ふつうステーキを焼くときは「常温に戻す」という調理工程を踏みます。常温に戻す、とは20℃程度の室温に肉を30分〜1時間程度置き、肉の温度を上げる工程です。しかし、厚さ1.5cmまでの肉であれば冷蔵庫から出し立ての肉のほうが上手に焼けます。

ステーキの基本は表面に香ばしい焼色をつけつつ、中心温度を60℃前後にすること。そのためには調理開始の温度が低いほうが温度が上がる時間を稼げる=肉の表面をよく焼けるからです。

ステーキに塩をふる
ステーキしょうゆを添えるので塩味は軽めに

中火で十分に熱したフライパンにオリーブオイル大さじ1をひき、牛肉を入れます。時々、牛脂を使うことが推奨されますが、焼きはじめの油はどんな種類でもかまいません。たとえ牛脂を使っても、オリーブオイルを使っても加熱によって香気成分は揮発するからです。

そのため今回は使いませんが、牛脂の甘い香りを肉にまとわせたい場合は仕上げに加えるのが効果的です。

肉の表になる面を焼いている様子
表になる面から先に焼きます

火加減は中火のまま30秒経ったら裏返します。昔は「肉は強火で表面を焼き固めて肉汁の流出を防ぎ、裏返すのは一度だけ」というのがステーキのセオリーでしたが、現在は調理科学の第一人者であるハロルド・マギーが提唱する「Fast-Flip Method」(頻繁に裏返す方式)を採用するとよりジューシーに焼けることがわかっています。

『マギー キッチンサイエンス』(共立出版)には「(肉の焼き色を優先する場合は)1回か2回裏返すだけ」に「軟らかさとジューシーさを優先するのであれば、1分ごとに裏返す。頻繁に返せば両面とも熱を吸収したり放出したりする時間がない。肉は早く焼けるし、外側に火が通り過ぎることも少ない」とあります。

肉を焼いている様子
まだ焼き色が薄いですが、焦らなくても大丈夫

また、30秒経ったので裏返しました。ステーキを焼くのに適したフライパンの表面温度は220℃前後。オリーブオイルの発煙点(煙が出て分解がはじまる温度)が210℃なので、煙がうっすら上がるくらいが適温です。煙がたくさん出るようであれば温度が高すぎるので火を弱火に落とします。

ただ、日本国内で流通しているガスコンロにはSiセンサーという鍋底の温度が上がると自動的に火を弱火にするセンサーがついているので、中火のままの火加減でも温度コントロールをしてくれます。30秒経ったら裏返すことを計5回(トータル2分30秒)繰り返しましょう。

焼けてきた肉
オリーブオイルを使うとフライパンの表面温度がわかりやすいです

時間になったので取り出します。ただ、まだ焼き上がりではありません。

焼き色のついた肉
きれいな焼き色がつきました

温かいところで肉を休ませます。高温で焼く方式の場合、熱が中心に伝わるまで時間が足りないので温かい場所で休ませる必要があるからです。肉の表面の温度が内側に移動し、外側の温度は下がります。温度が下がるにつれて肉の構造は硬くなり、水分保持力が上がります。したがって肉を休ませると切りやすくなり、切ったときに流れ出る肉汁の量も減ります。

パッドの上に並べた肉
五徳の上に置いたバットに肉を並べ、上からもバットを被せます

レストランのキッチンにはコンロの上の棚など40~45℃くらいの温かい場所があるのですが、家庭ではこの温度を確保するのがむずかしいところ。そこで、さきほどまで調理した五徳の上にバットを置くと、バットの底が手で触れるくらいの温かさになるはずです。この温かい状態で肉を休ませているあいだにガーリックライスを作りましょう。

パッドの中で肉を休ませる
アルミホイルで覆ってもいいでしょう
次ページ最後は「ガーリックライス」の作り方
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事