カーシェア事業がオンラインだけでは不十分な訳 神奈川県に拠点となる新施設「モビラボ」開設

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
宮下氏の愛車でもある、マツダ・ボンゴフレンディをフォード・フリーダ仕様にしたキャンピングカー(筆者撮影)

日本人が1泊2日や2泊3日程度なのに対し、1週間や10日間、長い場合は1カ月ほど借り、国内のさまざまなエリアを旅していた訪日旅行客も多かった。コロナ禍前に近い状態となった現在、長期でサービスを利用してくれるユーザー、つまり、より多くの利用料を支払ってくれる顧客を獲得することは、同社にとって大きな収益増につながる。国内では、キャンピングカーのレンタル業者、つまり同社のライバル企業も増えている。より多くの顧客獲得には、台数増は必須なのだ。

若者の取り込みが課題

宮本さん
バンライフを楽しんでいる女子大生の宮本さん(筆者撮影)

同社サービスに登録する会員の年齢層は、車両をレンタルするユーザーが主に20~40代がメイン、車両のオーナーは40~60代が多い。一方、今後、同社が新規ユーザーとして期待しているのは、20代などの若い世代だ。理由は、同社によれば、「バンライフという新しいライフスタイルに抵抗がなく、憧れている層も多い」ためだという。

内装
宮本さんの愛車の内装(筆者撮影)

実際に同社のユーザーには、例えば、東京都世田谷区にある昭和女子大学に通う現役の大学生もいる。自作したキャンピングカーで生活しながら、大学に通うというかなりユニークなバンライフを送っている宮本芽依さん(22歳)だ。宮本さんは、日産「キャラバン」をベースにした車中泊仕様車を、同社が運営する大学近くの車中泊スポットに停め、昼間は大学、食事などはシェアスペースで行い、夜は車内で寝るといった生活を週3日程のペースで送っている。

また、将来は、バンライフに関連した事業を起業したいというほど、キャンピングカーでの生活や生き方にぞっこんだ。ちなみに宮本さんが自作したキャンピングカーは、記者向け発表会の後に開かれた、同社の会員など一般の招待客が集まったイベントで展示され、来場者の多くに注目されていた。

次ページ欧米的なバンライフをいかに流行らせるのか
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事