「もしかして老眼かも?」5つのチェックリスト 意外と知らない疑問点を眼科専門医に聞く
ちなみに、水晶体の硬化は、眼の解剖学的な構造によるもの。通常、皮膚は死んだ細胞を垢やフケのように身体の外に排出しますが、水晶体にはそれができません。そのため、死んだ細胞が中へ中へと押し込まれ、年齢と共に硬化して中心に核という芯を作っていくのだそう。これが水晶体が硬くなる理由です。
「これらの症状が2個以上あれば老眼度はかなり高いと言っていいでしょう。気になる方は眼科で検査を受けることをおすすめします」と林田先生。
「若いころに目がいいと早く老眼になる」って本当!?
まさに老眼はDomani世代には避けられない悩みといえそう。そこで、意外と知らない老眼の疑問や都市伝説について、林田先生に伺ってみました。
Q1.中には、老眼にならないという人もいるのでしょうか?
「老眼にならない人はいません。先ほどご説明したように、これは水晶体の構造的に仕方のないことです。ちなみにさらに硬くなると水晶体が濁り、白内障になります。年を重ねると髪が白くなるのと同様に、すべての人が老眼になり、その先で白内障になるのです。70歳になると9割、80歳でほぼ全員が白内障になるといわれています。ただ、日々のメンテナンスで老眼を遅らせることは可能かと思います」
Q2.ブルーベリーが目にいいとか、ツボ押しで視力改善というのは時折耳にします。老眼に効果的な食べ物や生活習慣はあるのでしょうか。
「目は身体の一部。目の酷使はもちろん、乱れた生活習慣も影響が大きいといえます。パソコンやスマホが手放せない、ゲームで目を酷使している、食事の時間が不規則、運動をしない、偏った食生活、いつも睡眠不足……というように、不健康な生活を送っていると、生活習慣病やメタボが進むように目の老化も加速してしまいます。
酷使された目のケアを行い、生活習慣を改善することで、目も体もアンチエイジングをめざすことが大切です。確実に効果が出るかと言われると当然個人差がありますし、限界がありますが、抗酸化成分の摂取や一般的に身体に良いとされていることは、意味がないとは思いません」
「ちなみに、ブルーベリーやカシスは疲れ目に効くアントシアニンを含みますが、老眼には効きません。紅鮭やいくら、エビ蟹などの赤い甲殻類に含まれるアスタキサンチンは目に良い抗酸化成分です。甲殻類は殻ごとの摂取が望ましく、いくらはコレステロールの問題がありますので、おすすめは紅鮭ですね」