「喋りの達人」くりぃむ有田哲平が明かす"超極意" チュートリアル福田充徳の「聞く技術」も凄かった

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――プロレスの世界ではマイクアピールがありますが、有田さんから見てマイクの上手なレスラーと、そうでないレスラーの違いはなんでしょう?

有田:一時期、新日本プロレスのバックステージのインタビューは、長州(力)さんの影響で、みんな長州さんみたいな話し方になっていたんですよ。あれは長州さんだから響くわけで、無理にマネしても芝居っぽくなったり、言わされている雰囲気が出てしまったりするんです。

マイクアピールで盛り上げないといけない、という義務感もレスラーたちにあるのかもしれませんが、例えば「挑戦を受けてほしい」と言いたいとき、「おい、俺の挑戦を受けろ、コラ!」でなくても、「挑戦を受けてください」でもいいわけですよ。

長州さんなんて、気持ちだけで喋るから、何て言っているのかわからなくても、すごく心に残るんです。三沢(光晴)さんは、「お前らの好きなようにさせないからな」と一言言うだけで、名言になる。マイクアピールが刺さるレスラーは、その人の言葉や話し方で喋っているんですね。先ほどの喋りの型と同じだと思います。

「いかに有田さんが気持ちよく喋れるか」を意識

――YouTubeで有田さんの話を聞いているときに、福田さんが意識していることを教えてください。

福田:基本的には、いかに有田さんが気持ちよく喋れるようにするか、を意識しています。僕があまり好きでないのは、質問があって答える、質問があって答える……と、ぶつぶつ切れるやり取りが続くもので、できるだけそうならないように、相槌などを挟んでいますね。

もちろん時間の制限などもあるので、仕方ない場合もあるとは思いますが、トークが派生して広がっていったほうが、有田さんにとっても心地よいリズムかなと。

福田充徳さん(撮影:尾形文繁)

あと、補足できる情報がありそうなときは、有田さんの邪魔にならないように会話に挟みますが、「自分も知っています」というアピールではなく、あくまで視聴者がわかりやすいようにです。繰り返しになりますが、このチャンネルは有田さんが喋る番組なのですから。

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