サッカーW杯、過去との違いは代表拠点の知見集積 事前合宿期間が短い今回は日本にとって有利か
一方、2階は森保一監督専用の仕事スペースや各年代代表監督・スタッフの部屋、カンファレンスルーム、JFAスタッフのオフィスなどが入っている。夢フィールドがなかった頃はこういったスタッフ陣が一堂に会する場所がなく、スムーズなコミュニケーションを図るのが難しかったが、今は全てがガラス張りになっているのだ。
2024年パリ五輪を目指す大岩剛監督率いるU-21日本代表の練習風景を、森保監督や反町康治技術委員長が2階のバルコニーから眺めている姿などは頻繁に見られる。年代別代表の若手にしてみれば、「トップの代表監督が見てくれている」と高いモチベーションを持って練習やトレーニングマッチにのぞめるだろう。ここで2年間、集積したトレーニングやメディカル的なノウハウ、対戦相手や日本選手たちのプレー分析などのデータを本番に生かせるのは非常に大きい。
日本代表は目下、カタールリーグの強豪クラブ、アルサッドの施設を借りて事前調整に励んでいる。今回の現地施設は夢フィールドを模してトレーニングルームやメディカルルームなどがピッチから見えるように配置され、ホーム感が出るように工夫されているという。加えて、幕張に残るJFAスタッフからも何かあれば、逐一、情報が入る形になっている模様。そこは過去6大会との大きな違いだ。森保ジャパンは恵まれた環境の力を最大限駆使して、史上初のベスト8のハードルを超えようとしている。
「僕ら代表選手がいいコンディションで戦えている理由の1つに夢フィールドがある。ここをベースにいいトレーニングやリカバリを積み重ね、最高の準備ができたことことは本当に大きい」と吉田もコメントしたことがある。
ある意味、フランスやオランダといった強豪国にも引けを取らない体制が整った以上、逆に言い訳は許されない。今回の日本代表は、ドイツ・コスタリカ・スペインという強豪揃いのグループに入っているが、日本サッカー界の総合力を結集させて、高く険しい壁を乗り越えていくしかない。
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