株価暴落時、知らないと痛い目に遭う「3つの指標」 退場を回避しつつ、チャンスにする事も可能だ

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株価暴落時には必ずと言ってもいいほどに、現金の価値が見直されます。株価が大幅に下落しても現金自体の価値が急激に下がることはありません。それだけではなく、これまでよりも安く株が買えることから、暴落時においては、現金の相対的な価値は上昇していると言えます。

せっかく株を安く買えるチャンスが来ても現金がなければ買い増しすることができません。その一方、現金が確保されていれば、株価が暴落しても安く買えるという精神的なゆとりを持つことができます。

では、具体的にどの程度の現金を確保しておけば大丈夫なのでしょうか。絶対に正しいという答えは存在しませんが、株式投資を長く続けていくことを優先とするならば「自身の年齢と同じ数値の%」を現金で保有しておくことをお勧めしたいと思います。

図3:年齢と現金比率/著者作成

図3をご覧ください。例えば、手元に100万円の投資資金があったとします。30歳の方であれば、30%である30万円を現金で確保しておき、残り70%の70万円で株を買います。50歳の方であれば、50%の50万円を現金で保有し、残り50%の50万円で株を買います。70歳の方であれば70%の70万円を現金で保有し、残り30%の30万円で株を買うのです。

比較的失敗が許容される若い時には、リスクを取って株式での運用比率を上げておき、失敗した際に取り戻すことが難しい年齢になるにつれて現金比率を高めておくことで、不測の事態に備えることができます。

リバランスを意識しよう

現金比率を決定し運用を開始しても、時間の経過とともに株価が変動して現金比率が崩れてきます。比率が崩れた時に、当初設定した比率へ戻すことをリバランスと呼んでいます。

『オートモードで月に18.5万円が入ってくる「高配当」株投資』(KADOKAWA)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

具体的には図4をご覧ください。

例えば50歳の方が100万円を、株式と現金を50:50の比率で保有していたとします。この時、株価が50万円とすれば現金も50万円になります。

その後、株価が2倍になると、株式が100万円、現金が50万円となり、この時点での比率は株66.7%:現金33.3%です。

現金比率が50%から33.3%に減少したので、50%に戻すために株式を25万円分売却して調整します。これで株式75万円、現金75万円となりますので、その比率は株式50%:現金50%に戻ります。

このように定期的なリバランスを実施することで、株価が高い時には株式を売却し(現金比率を高める)、株価が安い時には株式へ投資する(現金比率を下げる)という調整がおこなわれます。

株は安い時に買って、高い時に売る。難しそうに見えますが、定期的なリバランスの実施により、実は知らないうちに実践できているのです。試してみる価値は十分にあるでしょう。 

図4:リバランスのイメージ/著者作成 
まとめ

・VIX指数40以上、Fear & Greed Index 10以下、PBR1倍以下が概ねの買い時と知っておこう

・現金比率を意識して、定期的なリバランスを実施しよう

長期株式投資 「日本の配当株」メインの個人投資家

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ちょうきかぶしきとうし / Choukikabushikitoushi

「日本の配当株」専門の個人投資家。1977年、熊本県生まれ。2004年株式投資を開始。ハイリターン・一攫千金を求め新興市場にて個別銘柄の投資をするも、ライブドアショックで痛すぎる損失を経験。以降、大型株へ投資対象をシフトするが、リーマンショックで含み損が600万円にまで膨らむ。2009年、ポートフォリオを大型配当株メインにスイッチ。以降は安定的に資産を増やし、2023年の税引き後の手取り配当額は378万4014円と過去最高を更新し、運用資産1億円を突破。近年は、20年間の投資生活で磨いた技術やノウハウをX(旧Twitter)やブログにて発信。2023年3月、長年勤めた会社を早期退職し、投資教育をライフワークに。

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