「狭すぎる11インチiPad」を設定で広く使う裏技 iPadOS 16.1で導入「マルチウィンドウ機能」

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分離型のメリットはほかにもある。従来のMagic Keyboardは、装着するとキーボードがiPad本体の前に出てしまうため、動画などを見る際に視界にちらついてしまうのが難点だった。これに対し、第10世代iPad用のMagic Keyboard Folioは、キーボードだけを外すことが可能。動画を視聴する際は、背面ケースだけをつけ、机やテーブルに立てかけることができる。分離型になったことで、より柔軟な使い方が可能になったというわけだ。

Magic Keyboard Folioは、分離型のため、キーボードだけを取り外して使うことも可能だ(筆者撮影)

サードパーティ製の選択肢も

iPadで文章を作成するには必携と言えるMagic Keyboard Folioだが、昨今の円安ドル高な為替相場も相まって、価格が高めなのが難点。64GBの第10世代iPadが6万8800円なのに対し、Magic Keyboard Folioは3万8800円と、かなり値が張る。本体と合わせて購入すると、合計金額は10万円を超えてしまう。どこまでiPadを使うかにもよるが、気軽には手が出せない金額だ。

とは言え、キーボード入力だけなら、必ずしもMagic Keyboard Folioを購入する必要はない。Bluetoothキーボードに対応しているからだ。Macなどでも使えるMagic Keyboardの場合、価格は1万3880円。Logicoolの「Keys-to-Go Ultra Slim Keyboard」は1万2200円で、いずれもアップルストアで購入できる。後者にはスタンドも付属するため、これだけでキーボード入力が可能だ。

また、iPadOS 16.1では、これまでUS配列として認識されてしまっていたサードパーティ製キーボードの設定を、JIS配列に変更できるようになった。キーボードを接続した状態で、「設定」の「一般」にある「ハードウェアキーボード」をタップし、「Keyboard Type」を「JIS」に変更することで、刻印どおりにタイピングできるようになる。選択できるキーボードの幅が広がったため、Magic Keyboard Folioは予算オーバーという人は、サードパーティ製のものを探してみてもいいだろう。

石野 純也 ケータイジャーナリスト

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いしの じゅんや / Junya Ishino

大学卒業後、出版社の宝島社に入社。IT関連の雑誌、書籍を編集する部署で、数々のケータイ関連誌を立ち上げる。独立後は、ジャーナリスト/ライターとして、モバイルに関連した幅広い企業を取材。ウェブサイトや雑誌を中心に、執筆活動を行う。ネットワークから端末、コンテンツまで、モバイルに関する全レイヤーをカバーする。主な著書は『ケータイチルドレン』(ソフトバンク)、『モバゲータウンがすごい理由』(マイナビ)。iPhone、スマートフォン関連の解説書なども、多数手掛けている。

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