
男性ホルモンであるテストステロンを低下させないライフスタイルを、泌尿器科医が解説します(写真:mao/PIXTA)
男性更年期の引き金となるのは、テストステロンの低下。その原因は加齢と強いストレスだ。加えて高血圧や脂質異常症などの生活習慣病の治療薬も、テストステロンを減らす原因になるという。
今回は、男性更年期にならないよう、テストステロンを下げないための工夫、今からできることを千葉大学大学院医学研究院泌尿器科の田村貴明医師に聞いた。
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テストステロンとは強力な男性ホルモンの1つ。主に精巣(睾丸)から分泌される。男性器や男性らしい脳の形成に寄与し、思春期には精通や声変わりに関わったり、筋肉や骨の発達を促進させたりする。
このテストステロンが減少することで起こるさまざまな症状のことを、男性更年期障害という。
女性更年期との違いは?
更年期というと一般的に女性に起こるものというイメージがあるが、男性と女性の更年期には違いはあるのだろうか?
「女性には生殖可能な年代が終わる“閉経”というわかりやすい劇的な変化があります。それによって、ほてり、発汗、イライラなどの症状が出てくることが認知されています。一方、男性更年期には明確な変化がありません。“なんとなく最近、疲れているかな”“やる気が出ないな”と放置しているうちに、徐々にむしばまれていきます」(田村医師)
それは、いきなり熱湯の風呂に入って飛び出すのと、ぬるま湯につかってじわじわと温められているうちにのぼせてしまうのとの違いのようなものだという。
「30代でもテストステロン低下により、発汗、冷えなど、女性と同じような症状が出てくることがありますが、徐々に現れるので、周りからも気が付かれにくく、本人も自覚しにくい。男性の場合は精神面の症状が出やすい傾向があるので、うつ病に間違われてしまうことも少なくありません」(田村医師)
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