環境にも優しく使う「生理用品」との付き合い方 オーストラリア発の生理ブックから考える

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テレビを観ていると、ときどき無人島に漂着した人たちの話が出てくるけど、誰も生理の話をしないのって、変だって思いませんか? たまたま何年分もの生理用品や月経カップを持って漂流したのでなければ、みんな、生理用品を使わずに血を流しっぱなしにしているってことですよね。それって、フリーブリーディングしているってことです。

「フリーブリーディング」とは、生理用品を使わないで生理期間を過ごす方法です。経血が漏れて服についてしまうのが心配だったら、生理にもっと慣れてきたタイミングや、定期的に生理がくるようになってから試してもいいかもしれません。もしフリーブリーディングをしたいときは、暗めの色の下着や服を着るといいでしょう。

「生理を恥じるべきではない」から…

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フリーブリーディングにおすすめなのは、家でゆったりくつろいでいるようなときや、軽い日で、漏れても下着止まりで、簡単に洗えるようなときです。シャワー中でもいいですね。排水口に血が流れていくのを見るのって、なんだか特別な感じです。最近は、生理中ずっとフリーブリーディングでいようと提唱する生理のアクティビストもいます。フリーブリーディングを提唱する理由はいくつかあります。

1つは「私たちは生理を恥じるべきではない」(本当にそうですよね。人類のだいたい半分が生理になるんだから!)というもの。また、ナプキンやタンポンや月経カップを使うよりも、服の上に直接流したほうが気が楽だから、という理由もあります。生理で出るゴミをできるだけ減らすために、フリーブリーディングを選んでいる人もいます。

※生理用品の種類と、場合に応じた使い方については本書でも詳しくご紹介しています。気になった方は本書をご覧ください。
ユミ・スタインズ テレビ・ラジオパーソナリティ

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日系オーストラリア人二世のテレビ・ラジオのパーソナリティ、作家、放送作家。女性の性と健康について率直に語ったポッドキャスト番組『Ladys! We Need To Talk』が大きな話題を呼び、2018年にABC放送より賞を授与された。娘2人を含む4人の子の母でもある。

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メリッサ・カン 医師

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オーストラリアのティーンズ誌『ドリー』の悩み相談コラムで、回答者「ドリードクター」として23年担当。思春期のセクシュアリティと健康を、愛情を持って語り、人気を誇る医師。各種メディアなどで講演活動も続け、正しい知識とフェアな考え方を広めている。マレーシア系中国人とイギリス系オーストラリア人がルーツ。

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北原 みのり 作家
きたはら みのり / Minori Kitahara

フェミニズムについての本や記事を執筆。自身の会社アジュマで出版を手掛け、女性のためのプレジャーグッズショップ「ラブピースクラブ」も運営する。性暴力の根絶を目指す「フラワーデモ」呼びかけ人。「希望のたね基金」理事も務める。『日本のフェミニズム』(河出書房新社)など著書多数。

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