「コミュ力」が必須スキル、弁護士の最新処世術 集客のためにマナー研修、顔写真にもこだわる

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それはそれで味があって良いときもあるのですが、あまりに野暮ったい着こなしは、その性格や仕事ぶりも丁寧さに欠けるのではないか、というイメージを連想させます。装いに無頓着なことで、損をしている先生もいるだろうと思われます。

もっとも、最近は、新人の先生が「新人だからこそ」きちんとしたスーツを用意したい、事務所を経営する先生が「経営者らしい」雰囲気を出したい、シーンや相手によって服装の印象を変えたい、と服装コンサルティングを希望される方も少なくありません。

特に、「若い」ことは、弁護士業にとって、「経験値が浅い」というマイナスイメージにつながります。また、そもそも、一般の方にとっては、初めて会った目の前の弁護士の実力を推し量ることは難しいものです。こうしたことを予め理解し、服装など外見にも気を遣う先生は、昔に比べれば随分と増えています。

法律相談からいかに仕事に結びつけるか

3 ボディランゲージや話し方などの「面談力」を磨く

法律相談のような場面では、その先生の「聞き方」「話し方」「所作や振る舞い」などの総合的な「印象」が、相談者にとって「この先生に依頼するかどうか」を決めるうえで大きく影響することは否めません。

例えば、リアクションが少なく表情が乏しい先生は、相談者に不安や懐疑心を抱かせる可能性があり、結果、依頼を逃してしまうこともあり得るでしょう。外見の第一印象も大切ですが、「ボディランゲージ」や「話し方」も、思っている以上に人の印象形成に大きく影響します。

今は、複数の無料相談を利用後、どの先生に依頼するかを決める相談者も少なくありませんから、法律相談は弁護士にとってまさに営業の場です。法律論として解決策を提示するだけでなく、面談時における総合的なコミュニケーション力を磨くことは、「選ばれる」ために極めて重要になっているのです。

4 「印象の良い」ホームページと顔写真にこだわる

弁護士業界にウェブ広告が浸透し始めた当初は、ウェブ上に顔写真を掲載する先生は多くはありませんでした。しかし、実際に顔写真があるほうが、「集客率」が良くなるということが、ウェブ広告時代で明らかとなり、今では、写真を掲載することがむしろスタンダードになっています(人間は、やはり相手の顔が気になるのです)。

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