司法試験勉強から引きこもった34歳のリアル ある日、警察官と保健所がやってきた

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ひきこもりの理由はさまざまであるが、いずれにしても、家族の対応がその先の将来を決めるカギとなる(写真:ryanking999/PIXTA)
現在、全国に100万人いると推測されるひきこもり。その素顔が知りたくて、当事者やその親御さんとゆっくり話をしてきた。
今回は親との衝突に悩んだ当事者と、ひきこもりに詳しい精神科医の話をもとに自覚が難しいとされる『社会的ひきこもり』について考えたい。

木村ナオヒロさんのケース

「世の中、偏見に満ちているんですよ。ひきこもりを引きずり出して働かせるのが支援だと思ってる。それじゃ、ひきこもりは減りません」

木村ナオヒロさん(34)は、当事者や親たちに情報を発信する『ひきこもり新聞』の主宰者だ。大柄で一見、威圧感がありそうだが、表情は穏やかで話し方もソフトである。冒頭の言葉も、彼の経験から出た真摯(しんし)なひと言だ。

当記事は「週刊女性PRIME」(運営:主婦と生活社)の提供記事です

祖母、大手企業に勤める父親、教員の母、妹との5人家族で育った木村さんは、幼いころからワンパクだった。中学では陸上をやっていたが喘息(ぜんそく)で中断。高校ではバレー部に所属したものの先生とケンカをしてやめたという。大学受験に失敗すると、家で浪人生活を送るようになった。

「最初は快適だったんですが、だんだん勉強の仕方がわからなくなっていって、うつ状態に。宅浪(家で浪人生活を送ること)は、やはりちょっと病的になりますね」

それでもその後、大学に合格。実家のある茨城県から神戸へと住所が変わり、大学生活は「まっとうに過ごしていた」という。法学部で司法試験を目指していた。

「そのころヤミ金が猛威をふるっていたんです。人の弱みにつけこんで暴利をむさぼるなんて許せない。弁護士になって被害者を救いたいと本気で思った。そもそも2時間かけて会社に行く父親を見て、会社員になんてなりたくないとも思っていたし」

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