死亡リスク4割増「座りすぎ日本人」の絶大リスク 運動習慣の有無は関係なく、寿命が縮まる現実

✎ 1 ✎ 2
拡大
縮小

具体的なトレーニング内容はというと、スクワットやジャンプなどの運動を数種類組み合わせて行います。組み合わせ次第で、自分のレベルに合わせた負荷が設定できますし、バリエーションも豊富で飽きずに続けられるのも魅力です。

効果的なウォーキング方

炎症ゼロ習慣 ふつうの散歩より効果の高い「インターバル速歩」

シニアに人気のウォーキングにも、抗炎症効果が期待できます。ただ、同じ歩くのであれば、試してほしいのが「インターバル速歩」。

これは、「速歩き」と「ゆっくり歩き」を交互に繰り返すウォーキング法です。

ふつうの速度で歩くよりも速く歩いたほうが、運動強度が上がり、筋肉への刺激になります。ゆっくり歩きとの交互なので、疲れすぎず、体力に自信がない人にも始めやすいのがポイントです。

信州大学大学院特任教授の能勢博氏によって提唱されたこのウォーキング法は、科学的に効果が実証済み。ミトコンドリアを活性化したり、活性酸素を除去したりする効果があるとか。筋力アップや肥満解消、生活習慣病・うつや不眠・ひざなどの関節痛の改善、認知機能の向上などの効果もありますよ。

炎症ゼロ習慣 筋トレの王様「スクワット」を取り入れる
『名医が教える 炎症ゼロ習慣 ~体内年齢が10倍若返る~』(飛鳥新社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

室内で運動をしたい場合は何を選べばよいでしょうか? やはり王道のスクワットがおすすめ。

スクワットは「筋トレの王様」「エクササイズの王様」などと呼ばれ、体の中でもっとも大きな太ももの前側の筋肉をはじめ、体の筋肉の大半がある下半身の筋肉をまんべんなく鍛えることができます。

また、足の筋肉は「立つ」「歩く」「座る」という動作の基本を支える役割があると同時に、年齢を重ねるにつれ衰えやすい箇所でもあります。筋トレ初心者も、慣れている人も、効果の高さを感じられるでしょう。余裕があれば、インターバル速歩とあわせて行うのもおすすめです。

スクワットは足の開き方で、鍛えられる筋肉が変わります。また、間違ったやり方をすると腰やひざを痛めるので、正しいフォームを身につけましょう。

今井 一彰 日本病巣疾患研究会副理事、内科医

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いまい・かずあき / Kazuaki Imai

1995年、山口大学医学部卒業。同大救急医学講座に入局し、集中・救急治療に従事する。2006年、みらいクリニック院長に。学生時代より興味を持っていた、東洋医学の研鑽を積む。東洋医学会認定漢方専門医。NPO法人日本病巣疾患研究会副理事長。加圧トレーニングスペシャルインストラクター。あいうべ体操(息育)、ゆびのば体操(足育)二つの「ソクイク」で病気にならない体つくりを提供している。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT