慢性炎症は「静かなる殺人者」、怖さの根本要因 医師が指摘!のどや歯ぐきが腫れていたら危ない
「なんとなく、ずっと疲れている…」
長引く疲れや不調。
「なぜか、やる気が出ない……」
原因不明のメンタル低下。
こんな悩みを抱えている方の諸悪の根源は、「お口の炎症」かもしれません。
私が長年医師をしているなかで気づいたことがあります。コロナ後遺症や関節リウマチ、その他の体やメンタルの不調を訴えられ、外来を訪れた患者さんの9割に、「のどの腫れや痛み」「歯ぐきの腫れ」「口臭」が見られたのです。
そこから「ひょっとすると、炎症が体に何か悪さをしているのではないか?」と考えるようになりました。
「老化」や「病気」は炎症がつくり出す
炎症というと、みなさんはどんな状態をイメージしますか?
たとえば「風邪で、のどが赤くなって、つばを飲み込むと痛い」「ハチに刺されたところが、赤く腫れてズキズキ痛む」などが、多くの人が考える一般的な炎症の症状でしょう。
このような症状はそのときはつらいものですが、ほとんどが一時的なもの。徐々におさまって、ほとんどが元通りに治ります。
ところがなかには、体の同じ部分で、長い期間、炎症が続いてしまうことがあります。この「長引く炎症」はさまざまな病気と関係があることがわかってきました。
炎症が続くと、細胞や血管が傷ついて、劣化していくため、病気を引き起こしてしまうのです。この長く続く炎症は、体のどこでも起こる可能性があり、全身の多くの病気の原因になります。
たとえば、がんや心筋梗塞、脳梗塞、認知症、糖尿病などの生活習慣病、肝炎、喘息、関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、アトピー性皮膚炎、うつ病などの病気は、長引く炎症が原因になっていると考えられています。
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