「ハラスメント包囲網」が職場に生み出す残念な溝 女性への無意識の思い込みが問題をこじらせる
気づきにくい「アンコンシャスバイアス」
今、女性管理職の登用で頭を抱える企業幹部の方が少なくありません。女性活躍推進を阻むキーワードの1つが「アンコンシャスバイアス」。言葉ではご存じでも、実感がともなっていないことが多いと感じます。
「アンコンシャスバイアス」は自分自身でも気づいていない偏ったものの見方のこと。
自分のバックグラウンドや属している組織の中で培われた「常識」によって、先入観を持ち、無意識に相手を「こうである」と決めつけてしまうことは誰にでも起こりえます。年齢、職業、性別、見た目、学歴、経歴、肩書……生まれながらに備わっている資質や、本人の努力いかんで手に入るものは確かにありますが、それがすなわちその人を表すことではありませんよね。
例えば「若いから体力がある」とも限らないし「偏差値が高い大学を卒業しているから理解力が高い」とも限りません。
「残業をしない」=「やる気がない」と捉える管理職の方もいらっしゃいますが、残業をしなくて済むのは仕事が早いからかもしれないし、帰宅してから仕事をしているのかもしれない。でも、そんなことは想像もせず、自分の思い込みに基づく「普通」を他人に当てはめて判断してしまう。
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