米国のエリートが「コーヒーよりお茶」を選ぶ根拠 マナーが身につく教養として注目され始めた

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暮らしのアートは、生活にリズムを、そして心に潤いを与えてくれます。まずは日常が変わります。はじめは小さな興味でも、茶葉、道具、器へと次第に視野が広がります。それぞれが奥深い分野であり、学びを深めるごとに知的好奇心が満たされ、いくつになっても成長を感じることができます。

私自身、紅茶をライフワークにしたいと学びはじめてから、すでに30年以上経ちます。趣味でも仕事でもありますが、興味はとどまるところを知らず、いまだに新しい知識との出会いがあったり、知らない世界を開拓したりと新鮮な発見の連続です。日常だけではなく、非日常のシーンにも変化があります。

紅茶は世界共通のコミュニケーションツール

その1つが、旅行です。

日本でも海外でも、出かけた先で目に映る情報の量が断然変わります。興味がないとまったく目に入らないものが次々と見えてくるようになり、あれも見てみたい、これも見てみたい!とテーマが広がることで、旅の質も変わります。

『仕事と人生に効く教養としての紅茶』(PHP研究所)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

陶磁器に興味を持ちはじめ、ドイツの工房を訪ねて職人さんと話をしているうちに、絵付け留学をすることになった女性。アンティークに目覚め、イギリス中のフェアをまわっているうちに、これを第2の人生にしようと、小さなアンティークショップをはじめたご夫婦。趣味の域では収まらず、人生を変えるきっかけと出会うこともあります。

紅茶は世界共通のコミュニケーションツールでもあるので、茶の輪を広げることもできます。趣味を通して出会う仲間は、仕事の仲間とは、ひと味もふた味も違います。新しい価値観や気づきを得ることは、刺激にもなり視野も広がります。また、趣味からセカンドキャリアの芽が出たり、リタイア後の充実したライフワークになることも考えられます。

一杯のお茶がもたらしてくれる大人の趣味は、人生を彩るエッセンスになります。日本茶に触れることで日本人としての美意識を磨き、紅茶に触れることで国際人としての感性を養うことができれば、人生はより愉しく豊かなものになるでしょう。

藤枝 理子 ティースペシャリスト/英国紅茶&アフタヌーンティー研究家

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ふじえだ りこ / Rico Fujieda

大学卒業後ソニーに勤務。会社員時代のお給料と休みはすべて、日本全国、そして海外の茶博物館・陶磁器美術館・ティーロード探検にあてる。紅茶をライフワークにしたいと仕事を辞め、イギリスに紅茶留学。本物の英国文化としての紅茶を、一般家庭の暮らしから学ぶ。同時に、ヨーロッパ各国の生活芸術を研究。帰国後、東京初となる自宅開放型の紅茶教室「エルミタージュ」を主宰。英国スタイルで紅茶の歴史・文化・マナーをトータルに学べる新しいトレンド「大人の教養サロン」と注目を集める。著書に『サロンマダムになりませんか?』『もしも、エリザベス女王のお茶会に招かれたら?』など多数。

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