外国人が戦慄した一流料理店の「無知と勘違い」

ベジタリアンとヴィーガンは何が違う?

好き嫌いではなく、宗教上の理由などから特定の食材を口にできない人は少なくない(写真:DisobeyArt/iStock)
日本では来年、東京オリンピックとパラリンピックが開催され、2025年には、大阪万博の開催が決定している。訪日観光客の数は年々増えており、この傾向はこの先もしばらくは続く見込みだ。
だが、本当の意味で外国人を取り込みたいのであれば、性別や人種などの偏見・差別を防ぐために政治・社会的に公平な言葉や表現に配慮する「ポリティカル・コレクトネス」は避けて通れない道だ。日本人にはOKでも、外国人にはNGといったあれこれを検証する本連載。今回は「食のポリコレ」について考えてみたい。

「特定の食材を口にしない=偏食」ではない

日本を1度でも訪ねたことのある外国人のほとんどが、和食に限らず、日本の食の豊かさや味のクオリティーの高さに感嘆するだろう。しかし、その一方で、日本ではあまり浸透していない、世界の「食の常識」もある。そして、そこにはポリコレという視点で考えても、注意しなければならない点がある。

世界的に見ても、ポリコレを強要しすぎる傾向が問題視されることは多く、「行き過ぎ」と思えることも多々ある。しかし、それでも最低限度のポリコレ的常識を知っていて損はない。

なぜなら、欧米ではポリコレ由来の問題で人や企業を訴えたり、訴えられたりするケースは増える一方で、ポリコレで大騒ぎする人というのは、ソーシャルメディアで何でも炎上させてしまうからだ。最低限のポリコレを知っておくことは、ポリコレ炎上から身を守ることでもあるのだ。

日本では、誰かが「特定の食材を口にしない」と言うと、それは「偏食」だとひとくくりに考えられてしまうことがある。しかし、移民が多い国々で暮らしていると、「偏食」と一蹴することはできない、さまざまな「食にまつわる問題」に直面することが多い。

それは和食やフレンチ、イタリアンなど、国や文化に裏付けされた食のスタイル以上に、宗教上や健康上の理由から「食材を選ぶ食事法」に重きを置く人たちが多いためだ。そうした人たちにとっては、料理の味がおいしいこと以上に、そこで「使われる食材そのもの」が重要なのである。

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